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おはようの時間:2
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「発情期だから人間になっちゃったのかもね」
「そんなのありかよ…つか去勢してても発情すんのかよ」
「さぁ?するんじゃない?現に宙に発情し…」
「ふざけんな!!」
うぅ…俺の知ってるリクはこんなんじゃないもん……。
朝に全く相応しくない会話で一日が始まった。
「リク留守番ね」
「何処行くんだよー」
「美丘さんとこだよ」
「つーことはルキもいんの?」
「知ってんの?!」
「当たり前だろ……何回俺連れて美丘んとこの家行ってると思ってるんだよ」
やっぱり猫でも他の家とか他の猫とか把握してるんだね…。
「と、とりあえず言ってくるから!」
「えー、…早く帰ってこいよな」
か、可愛い……なんて思ってないんだからな!!!
不貞腐れるリクが可愛いとか思ったり思わなかったりしながら家を出た。
「いらっしゃーい!」
「美丘さん久しぶりです!急にすみません…」
「いいよいいよ~」
猫カフェの予定もあったけどそれより前に話したかった。主に、リクについて…。
「それは大変だね~!」
「いやもう、焦りましたよ」
リクがいきなり人間になった流れを一通り話した。……流石に昨日の夜された事は言えなかったけど。するとするりと俺の足元に一匹の黒猫がすり寄って来た。
「わ、ルキ、久しぶり~」
「にゃぁ……」
漆黒の毛並みに薄いエメラルド色をした瞳の綺麗な猫。この子が美丘さんの飼っている猫のルキ。
「可愛い……」
本来やはりこういうものなんだよ猫ってのは!!可愛い可愛い可愛い!どうしたの?とでも、言いたげに俺を見てくるルキ。俺が何回か美丘さんの家にお邪魔させてもらってるうちに懐いてくれた。
「ルキは俺と宙君にしか懐かないんだよね~」
「え、そうなんですか?」
「んー、割と他の人だと威嚇したりとかそういうのはないんだけど無関心って感じ」
「へぇ~」
とてつもなく嬉しい。動物に懐かれることは。
「あ、でも…ルキも人間になったってガチですか?」
「うん、ガチ~!」
「え、でも今猫ですよね?」
「うん。でもなんか自由に猫になったり人間なったりできるらしいよ~」
「マジすか…」
え、じゃあリクも?!あいつなんで戻ってないの???!!
「ルキ今人間になったりできるんですか?」
「なんか僕の見てない間に人間になったりするから~今は無理なんじゃない?」
「へぇ……ルキどんな感じでした?」
「えっとね僕より背が高くてースラッとしててかっこよかった!」
大体の人が美丘さんより大きいからな…。この人俺よりも小さいし…。
ルキも人間になったらかっこいいのか…。
いやいやいや、ほんと、猫の姿が1番だから!!
前足の脇から抱え上げ目線を合わせると、ルキはにゃあ~と鳴いた。
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