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拒絶
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「ただーいまー…」
ただいまって、1人暮らしだからいつも言ってる相手がいるわけでもないんだけど一応猫のリクにしているつもりでもあった。それでも今は、
「おかえり…」
人間になったリクからの返事が返ってくる。
「ただいまー……どうした?」
俺がリビングへ行くと少々不機嫌なリク。
「遅い……」
「え、遅くないって」
外はまだ明るいし…
それなのにリクはむっすーとしている。
「ルキ……いた?」
「あ、ああ、いた!いたよ!」
リクの口からは出てきた名前に一瞬動揺してしまった。危ない危ない…。
「うぇ、わぁ!ちょっと!」
すると急に俺に近付いて、ガバッと抱きつかれた。危うく持っていたプリンが入っている袋が落ちそうになる。俺がわたわたと動揺していると、リクの鼻が首筋を撫でる。
「んっ…何?!なに、どうしたの?」
「ルキの臭いする……何してたの?」
ドキーンて、もうそんな感じ。口から心臓が出そうだった。人間になったルキに口で抜かれました!なんて死んでも言えない。リクにもされてるから尚更だった。
「ちょっと…あ、遊んでた」
「ふーん」
「あ、おい!あっ…」
なんとか誤魔化そうとするとすかさずスルリと手を服の中に入れ胸の突起に触れて来た。さっきルキとしていた事もあり身体は敏感になっていた。
「こんな少し触っただけでも感じちゃえるような体になる遊び……でもしてた?」
「や、そういう、訳じゃ…」
しどろもどろになりながら弁明する…。顔の表面が熱いのが自分でも分かる。
「へー…」
「な、んだよ」
「宙嫌い」
「は?」
そう言い急に俺からパッと離れると寝室の方へ行ってしまった。
猫の時は何しても嫌がらなかったし、人間になってからも俺にベッタリだったリクからの初めての言葉だった。リクを追えずにそのまま立ち尽くすしかなかった。
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