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不機嫌な猫
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来たる土曜日。今日は朝から機嫌がいい。なんてったって!!なんてったって!!!
「ねーこかーふぇだぁぁぁぁあ!!」
猫カフェなんです、そう、猫カフェ。美丘さんと前々から約束していた猫カフェに行けるとなってもう朝からわくわくが止まらない。
「…………」
「なんだよ、リク」
そんな俺とは正反対に朝からムスッとしているリク。何がそんなに不満なんだ。あ、
「大丈夫だよ、リクも連れてくよ?でも、猫の姿になってね?」
人の姿でもいいけど…猫と遊ぶ意味が違ってくるじゃん。人と猫じゃ。だからまあそこは戻ってもらって。
「はぁ?行くわけないじゃん」
「え?!」
「なんで知らない猫と俺が」
リクは尚更不機嫌になった。なんでか意味が分からない。
「なんだよ…じゃあ行かないのかよ…」
「行かない、てか宙も行くな」
「はあ?!何でだよ。ずっと前から美丘さんと約束してたんだよ?今更無理」
「なんではこっちのセリフ。何が楽しくてお前を知らない猫の中に放り込まないとなんないんだよ」
「…は?」
ますます言ってる意味が分からない。初めて行く所なんだから知らない猫しかいないに決まってるだろ。
「リクが何怒ってるか分かんないけど俺は行くから」
「はいはい、勝手にどうぞー。猫の俺に止める権利ないし?」
そう言うとリクは手をひらひら振りながら寝室に行ってしまった。
なんだよ、わけ分かんねぇ。
ハッとして時計を見ると美丘さんとの待ち合わせの時間が迫っていた。なんで怒ってるか分からないリクは放っといて家を急いで出た。
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