アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
兄妹 4
-
「波留兄ぃの手、小さくなったね。」
柊は波留の手を自分の顔の前まで持ってくると、微笑をしながら楽しそうに喋る
「柊くんが大きくなっただけっ‼︎…ほらそろそろ離してくれないと…」
(…2人の視線が痛いです。)
目の前の2人は眉間にシワを作り、波留と柊をじっと睨みつけている
「離してくれないと?…どうなるの?」
そう言って徐々に口角を上げる柊の頬を空いてる片手で思いっきりつねった
「こうするっ」
「痛い痛いっ 波留兄ぃ、痛いっ‼︎冗談だから、全部俺の冗談です‼︎だから離してーっ」
ヒーヒー騒ぐ柊に「解ればよろしい」とだけ言うと、波留は身体を解放してもらい頬から手を放す
「ってー…、ほっぺ腫れたらどうするんだよー。…もー。」
つねられた部分を手で摩る柊に仕返しで冗談を言ってみる
「虫歯ですって言えば大丈夫っ‼︎」
流石にそれは冗談と解ったのか、柊は吹き出して笑った
「いやいや、高3にもなって虫歯で頬腫れましたって言ったらまずいでしょっ‼︎波留兄ぃじゃないんだから」
「俺だって、虫歯で頬が腫れたことは1度もないですっ」
ベーッと舌を出して反抗すると、いきなり両腕を引かれた
「ん"っ⁉︎」
慌てて誰かを確認すると半分キレ気味の清と猇だった
どうやら楓の質問攻めを上手く交わしたらしい
「おいおいマジかよ。…顔が怖いですよ2人とも。俺はただ波留兄ぃとの再開を楽しんでただけですし、やましい事は何1つしてないですよ」
にっこりと愛くるしい笑顔を2人に向けると清もよそ行きの笑顔で答えた
「どうも、説明ありがとう…でもな、波留に変な事すんじゃねぇよ。」
笑顔で話したかと思ったら、瞬時に鬼の様な形相に変わる
(こわっ‼︎キヨってこんな顔出来たんだね…)
猇は波留の耳元で変な事されてないかを聞いてき、それに素直に頷く
「わ、こわっ。…イケメンが台無しですよ。」
笑顔で何処か余裕がちに答える柊に少しハラハラしながらも2人の顔を何度も見た
「バカキヨの意地が働いてるだけだからお前は気にすんな。」
猇が波留の頭を撫でながらそう言うと、清は何時もの様に猇に反抗しかえす
「俺よりも猇の方がすっごい顔してたからねっ‼︎」
「生まれつきだ。」
「違うっ、あれは絶対に違うっ」
清の中ではもう柊の事は眼中にはいっていない様子です。
波留は今のうちに逃げるよう目で合図すると、彼は困った様に笑って廊下を後にした
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
218 / 557