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違う子
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次の日。
俺は、昨日の事を思いながら、憂鬱に校門をくぐった。
もし、工藤先輩にばれてたら………
きっと警戒されるに違いない。
どうしよう、憧れだったのになぁ………
憂鬱だったから、俺は、後ろから肩を乗せてくる人に気付かなかった。
「はーるか!」
「うわぁっ!!!」
触られただけでビクッとする俺に、相手も驚いていた。
俺は冷や汗を垂らしながら、ゆっくりと振り返った。
「ったく…びっくりさせんなよ、宏…」
そう言うと、俺の親友、石井宏は、苦笑いした。
「びっくりさせんなよって………俺も同じこと言いたいんだけど」
「だってよ、後ろからタッチされたら、驚くに決まってんだろ?」
「いやいや、ないないない」
宏は、そう言って、いつものようにニカッと笑った。
いいよな、宏は。生徒会長さんの秘密を知らなくて。
俺は少し嫉妬してしまった。
そのまま、二人で並んで歩いてたときだった。
宏が、突然呟いた。
「あ、工藤先輩だ」
ビクッ!
俺は恐る恐るそちらを向く。
昨日の女子と違う女子と歩いていた。
あの時の顔とは一変、優しい笑顔で。
「いやぁ、いいよなぁ生徒会長さんは。皆に好かれて、彼女もできて」
俺は、ただ聞いてることしかできなかった。
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