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呼び出し
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教室に着くと、宏が俺の机にきた。
そして、興奮気味で言う。
「なぁ、聞いてくれよ遥!昨日な、奈緒がな!〜」
奈緒とは、宏の彼女のことだ。
宏は、ついさっきまで「生徒会長さんは彼女がいていいよな」なんて言ってたが、実は彼女持ちである。
なんとも羨ましい奴だ。
「あー、はいはい」
俺は適当に相づちを打っていたが、「昨日」と聞いて、ピクッとした。
………くそっ、また思い出しちまった
髪をくしゃっとする。
生徒会長の印象が崩れて、とても苛立ってるのに、昨日の女子生徒の喘ぎ声を思い出して、興奮してしまう自分が嫌だった。
まぁ、その間にも、こっちの気持ちなんか梅雨知らず、宏は自慢話ばかりしてるわけで………
ピーンポーンパーンポーン
未だ数回しか聞いたことのない音が流れる。
一斉に、皆が耳を傾けた。
宏と俺も、口を閉じる。
聞こえてきたのは、今一番聞きたくない名前。
『生徒会からの連絡です。一年二組、高橋遥さん。一年二組、高橋遥さん。
生徒会長がお呼びです。至急、生徒会室までお越しください。繰り返します………』
教室の視線が俺に集まる。
俺は、顔が青くなるのが分かった。
来た………!!!
やっぱり、工藤先輩は気付いてたんだ………!!!!!
「おいおい、遥ぁ。一体どんな悪さしたんだよー!」
隣で宏が何か言っていたが、もはや聞こえない。
俺は、呆然と立ち尽くした。
「こら、高橋。何をしている。早く生徒会室に行ってこい」
結局先生に背中を押され、俺は教室を出た。
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