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危険
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俺は、迷った。
言った方がいいのだろうか。
正直に、みましたって。
でも、言ったらどう思われるか………
この学校に来たばかりで、せっかく友達も出来始めてるというのに、生徒会長に警戒されてると知られたら、皆去って行くだろう。
一人で百面相する俺を見て、先輩は笑った。
「ごめんごめん、いきなりで驚いたよね。今のは無しにしよう」
そう言うと、先輩はスクッと立ち上がる。
そして、一歩一歩近づいてきた。
「まぁ、今のはちょっとした興味本位で聞いて見ただけだよ。気にしないで」
優しく喋りかけてくるが、近づいてくるのには変わりない。
俺は、底知れぬ危険を察知し、立ち上がった。
「せ、先輩………?」
「だから、もう、僕が一番聞きたいことを、単刀直入に言ってしまうよ」
俺は後ずさった。
しかし、背中が壁についてしまう。
「なっ、ちょ……!!!」
先輩の腕が、顔の右側に乱暴に置かれる。
先輩は、もう、あの優しい顔をしていなかった。
笑っているが、なんと言うか、妖しい笑顔。
先輩は俺の耳元に唇を近づけると、静かに囁いた。
「………あの時、見てただろ?」
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