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再会×参加×挑戦
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「…あ」
仕事を終え、天空闘技場に着いたのは翌日の朝だった。
すっかり明るくなってしまった空を見上げ、ふぅっと息をついて天空闘技場へと足を踏み入れると、見知った顔が二つ。
「あ!ラファ!」
「おま…何でこんなところに」
「ゴン…キルア…」
たたたっと走ってきて、ゴンは俺の手を取った。
「俺達、今から天空闘技場に登録するんだ!ラファは?」
「僕は…ここに」
住んでる、と言おうとして口が止まった。
ヒソカがいることを言ってもいいのか迷ったからだ。
「ラファもここに登録しに来たの?」
無邪気にそう聞かれて、少し迷ったけれど頷いた。
どうせ、仕事が片付いたら挑戦するつもりだったしいいか、と。
「じゃあ一緒になまえ書こ!」
腕を引かれてそう言われ、受付に連れていかれた。
ラファエル、と記載してペンを置くと、受付係がその紙を順調に受理していく。
ゴンはワクワクした目でそれを見つめていた。
「なぁラファ、お前いつ家から帰ったんだよ」
声掛けてくれたっていいじゃんか、とキルアが口を尖らせた。
「兄貴なんかおまえの話ばっかするんだぜ、ホント参っちゃうよな」
「……ごめん、仕事があって」
闘技場で戦う権利を渡され、受付から離れる。
「変なんだよなぁ、今まで兄貴……イルミはお前の話しなかったのにさ、家出る頃にはお前の話ばかり」
「……」
まだキルアには記憶を戻していないから、その疑問も最もだ。
けれど、ゾルディック家で1番攻撃的なのはキルアだと分かっているので、もう少しだけ、もう少しだけこのままで居たかった。
「勝てるかな〜」
一般的な【猛者】が集まる雑魚が沢山並ぶ会場で、ゴンが周りを見回しながら零した。
「ゴン、お前、うちの扉開いたんだろ?相手をただ押すだけで勝てるって」
キルアがそう言うと、ゴンは、
「押すだけで……?」
と少し疑っていた。
「ラファは?勝算あるの?」
「……そうだね」
「まぁ、最終試験見る限り心配要らないか」
キルアがふぅっと息をついた。
「あ、ゴン、呼ばれてる」
キルアの言葉に、ゴンが立ち上がった。
「押すだけでいいからな〜」
キルアは微塵も心配していない顔でゴンを見送った。
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