アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
実り
-
僕の気持ちを伝えたら、或兎は泣き出して...そのせいで、包帯もグショグショになったから、わざわざ看護婦さんに替えてもらった。
「なぁ、伊織。」
「ん?」
「ギュ―ってして。」
「してるじゃん。」
「違う。もっと強く。」
ベッドの上で、高校生の男子が2人で寝ているのを見られたらと思うと気が気ではない。特に、僕の母親か清香さんに見つかったらと...。
「...やっぱ、伊織の匂い落ち着く。」
「...それ、臭いって事?」
「...違う。何っつーか、優しい匂い?」
「洗剤とかシャンプーの匂いじゃなくて?」
「ん。伊織自身の匂い。」
と言われて、自分で嗅いでみるものの、全くわからない。
「或兎は...煙草の匂い?」
「...。」
「煙草、止めたら?」
「...ん。副流煙の方が駄目って聞いたから...頑張る。そんなに煙草に依存してないけど。」
「ん、良い子。」
「じゃ、キスして。」
...何だろ。欲求不満なのコイツは...。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 56