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始まりは・・・
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昔から俺と龍一は家が隣りで幼い頃からずっと一緒だった。
…幼馴染みってやつだ。
ガキの頃は俺の方が龍一よりも背も高く体格も良かった為、内気で小柄だと近所の子供達に苛められている所を俺がよく助けていた。
同い年だけど俺は、か弱い龍一を弟の様に可愛がり、守り、大切にした。
龍一もまた俺から離れる事無く常に俺達は一緒だった。
俺が一緒にいない時に、また苛められる事が無い様に喧嘩の仕方などを教えると、龍一は飲み込みが早く、いつしか小柄ながらも近所の苛めっ子達を打ちのめす程になっていた。
さらに中学に上がり第二次成長期が俺より早く来た龍一は声も男性らしく低音になり身長も気付けば俺が見上げる長身になっていた。
一足遅れて成長期が来た俺だったが、龍一とは打って変わって大した変化は無く、残念な事に一般的な男子よりも小柄な体型という結果になってしまった。
この時は別に自分の見た目や龍一の存在をあまり気にも止めなかったが、俺らが高校に上がってからだ…俺達の関係が少しずつ歪み始めたのは。
もともと頭が良い龍一は、もっとレベルの高い高校に行けたはずなのに、俺と同じ学校を選んだ…俺が龍一の人生を悪い方向に導いてる気がしてならなかった。
今ならまだ進路変更が間に合うと思った俺は龍一を突き放す言葉を言いながら怒鳴った。
それが初めて龍一に対して怒った瞬間だった。
何て言葉を発したかは覚えて無いが、内容は「俺に合せるのは止めろ!自分の進路は自分で考えろ」とか…多分そんな感じの内容だったと思うし、当たり前の事を述べただけ。
その時の龍一は、この世の終りを見たかのような青い顔をして驚いていたのを俺は忘れられない。
俺より体のデカい龍一が泣き叫びながら謝り「雅人と離れるなんて考えられない!ずっと一緒にいたいんだ!」とか「嫌いにならないで」と、道端にもかかわらず俺の腰に纏りついて……道行く人々が皆見ていて、最悪に恥かしかったが、俺を慕う龍一が何だか可愛く思えて結局すぐに仲直りした。
誰かに頼られる感覚は嫌じゃ無い
だが・・・
今、思い返せば俺も龍一に対して甘かった。
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