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早退2
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キッチンでトレーにお茶と、菓子を用意した俺は淳と一緒に二階にある俺の部屋へと上がる。
「ここが雅の部屋かぁ~」
俺の部屋に入るなり興味津々といったように淳が室内をキョロキョロ見回していた。
「ごめん淳、俺の荷物ずっと持たせたままで、適当にそのへん置いといて。あと好きな所に座ってくれ」
そう言うと淳は一目散にベッドの上に座る
「雅はいつもココで寝てるん?」
「そうだよ」
机にトレーを置くと、俺もベッドに腰掛けた。
「あ!そうやったゴメン雅、休むやろう?ゴメンな!」
淳が思い出したようにベッドから立ち上がった。
「結構調子良いみたいだし、大丈夫だよ!辛くなったら正直に言うから淳も変に気を使わないでくれ、逆に俺が気を使ってしまうからさ。楽にしてくれよ」
「そっか、わかった」
淳はまたベッドに腰掛けた。
そして俺達は他愛も無い話をした。
教頭先生は実はカツラとか、最近流行の歌手とか、ゲームの話とか・・・色々。
どれも下らない話だけど何故か淳と話していると面白いし変な所でお互いが盛り上がる!
そして何かの話から転じて淳に急に聞かれた
「雅って童貞?」
俺は答えに困ってしまった。
エッチはした事あるが・・・俺の場合ってまだ童貞を捨ててないって事になるのか?
「あ、淳は?」
質問に質問で返してしまった。
「俺はとっくのと~に全部完了してるでぇ」
「やっぱり?淳はカッコイイし女子からもモテるもんな、男の俺から見ても淳はカッコイイし優しいから憧れるよ」
「ほんま?」
「え?」
「ほんまに雅は俺の事カッコイイと思ってる?」
淳が俺の両肩をガシッ!と掴む
「あ、あぁ・・・思ってるよ、急に真剣な顔してどうしたんだ?何か悩みか?」
俺が尋ねると淳は手をどけた
「いや、ええねん。何でも無い・・・」
先程から様子が変だ
「マサッ!!」
「ひっ!!何だよ急に大きな声で呼ぶなよ、ビックリしただろ?」
俺は手元に有った枕を淳に投げつけた。
「アハハハ!ごめんごめん!怒らんといてやぁ~、なぁちょっと質問なんやけど」
淳が軽い感じで聞いてくる
「何?」
「雅は男同士の恋愛ってどう思う?」
「え?」
どう思うって言われても、どう答えて良いのやら・・・実際俺は幼馴染に重過ぎる程に求愛をされている当事者な訳だ・・・ただ俺達の場合、恋愛では無いと思う。
「よく分らないけど、恋愛に年や性別とか関係無いと思うよ。お互いが愛し合っていれば良いんじゃない?」
そう、お互いが愛し合っていれば恋愛は成り立つと思う。
だから俺と龍一は恋愛ではない。
いずれはこの歪んだ関係もどうにかしなくてはならない・・・でも、どうやって?
今の俺には皆目見当もつかない。
俺が考えているとまた淳に肩を掴まれた。
「雅もそう思う!?俺も同じ考えや!」
じっ・・・・と俺の瞳を見る淳
その綺麗な瞳から俺も目が離せない
何故かはわからないけど目を反らせないんだ。
「雅・・・綺麗やな」
綺麗?俺が?
「どちらかと言うと淳のほうが綺麗な顔をしていると思うが」
「俺は雅人の存在自体が綺麗と言いたいんや」
俺の存在?
俺が淳の言葉を考えている間に、淳の顔がだんだん俺に近づいてくる、鼻と鼻が触れ合う距離・・・
「違う」
俺がそう言うと淳はピタリと止まった。
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