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spirit in 龍一
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雅人が早退したと聞いて驚いた。
電話を切った後、いてもたってもいられず学校を飛び出した。
雅人に会いたい、雅人の無事をこの目で確認したい。
雅人の両親は、平日は夜遅くまで仕事のはずだから雅人は今一人で家に居ることになる。
逸る気持ちを抑えベルを鳴らすと案の定、雅人が出迎えてくれた。
愛する雅人が
大好きな雅人に会えた喜びで胸が弾む
だが…
『忘れ物か・・・・』
雅人の第一声はソレだった。
誰と勘違いしているの?
誰が来ていたの?
俺が来るまでこの家で二人きりだったって事?
そんなの嫌だ!
雅人には俺だけいれば良い、俺にも雅人にも他人なんて必要ない。
俺は愛する雅人を力いっぱい抱きしめた。
そして華奢な雅人の身体を抱き上げると部屋へ移動した。
ベットに横たわる雅人は人形の様に可愛くて・・・いや、人形以上だ。
雅人への愛しさが溢れ出して胸が高鳴る。
愛しい雅人、頬はなめらかで美しく、髪はサラサラ
可愛い雅人・・・しかし、こんな可愛い雅人と一緒にいた奴がいる。
許せない
「ねぇ、雅人。忘れ物って何?俺以外の誰かがこの部屋に来ていたの?・・・誰?」
誰だ?
許せない・・・そこで俺は気付いた。
雅人の着ているジャージが妙にブカブカしている・・・胸のネームを見て俺の心に暗闇が渦巻く。
“ 徳永 淳 ”
徳永ッ!!?
俺はコイツを知っている。
一年、二年と雅人と同じクラス。
チャラチャラした軽い風貌の男で、常に大勢の男女に囲まれているから雅人の教室に行く度、目についた。
クラスで目立っているだけの下らない男と思って気にしていなかった…初めは。
だが、コイツが雅人を見る目線が気になった。
気になった?いや、違う。そんな生易しいモノじゃない。
イラついた
俺と同じ目つきで雅人を見ているから。
心底不愉快だった。
あんな熱のこもった眼差しで雅人を見て・・・その目を潰してやりたいくらい不愉快。
要注意人物だとは思っていたが、特に雅人との接点も無く、仲の良い友人って訳でも無い様だったので釘を刺すことも無かったが・・・、その徳永淳が今頃になって雅人に近づいてきている!?
嫌だ!
俺以外の人間が雅人の部屋に入った事実も吐き気がする程嫌だけど、雅人がコイツの服を着ている・・・嫌だ!
雅人が汚れる!!
俺は表面上は冷静を装うが内心はグチャグチャだ。
雅人がそいつの服を着ているって事は、まさかと思うけど・・・
「着替えてるところ、その徳永って奴に見られたの?雅人のこの肌・・・そいつに見せたの?」
俺は服を剥ぐと雅人のシルクのような肌に触れた。
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