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さあ、お別れをしよう。(航太視点)*4
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「………うた。航太?」
「……あ、ごめん。何か言った?」
マミの声にハッとして考え事を中断させる。
夏希の方を見てみると、話を聞いていなかった俺に呆れたというような表情。
「夏希さんがね、いつまでも玄関にいないで上がったらって。もう、ちゃんと話聞いてよ~。」
「悪い悪い。ちょっと考え事をね。」
そう言いながら俺はマミの頭をポンポンと数回優しく叩いて靴を脱ぐ。
マミも唇を尖らせつつ「お邪魔します。」と夏希に少し会釈し一言言ってから靴を脱ぎ始めた。
「まったく、航太ってばいつもぼーっとしてるんだから。
……ねえ、夏希さん。航太って小さい頃からこうなんですか?」
茶の間に入り座るなり、マミがそう言って夏希に話かける。
俺はその言葉に少しドキッとした。夏希も突然話を振られ戸惑っている様子。
「え、っと……いや、小さい頃からしっかりした奴だったしそんなことはなかったはずですけど……。むしろ、あんまりぼーっとしてる姿を見たことがない気が…。」
夏希が俺の方をチラリと見た。
でも俺はそんな夏希に気づかないフリ。
「あ……そう、なんですか……。」
マミは夏希の言葉を聞くと何か考え事をしているのか、静かになった。
3人の間に気まずい雰囲気が流れる。
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