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さあ、お別れをしよう。(航太視点)*6
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「ここから少し先にある宿に泊まる予定です。」
俺はそうおばさんに返す。
「あら、そうなの?もし良かったら夕飯ここで食べていかないかなぁなんて思ったのだけど……」
「ああ、すみません…お誘いは嬉しいんですが夕食は………」
「ぜひ、お夕飯ご馳走になりたいです!」
丁重に断りを入れようとした俺の声を遮ったのはマミの声。
これには正直驚いた。
さっきの気まずい空気の後に、まさかマミがこんなことを言うなんて思わなかったのだ。
「まあ!本当?マミちゃんはこう言ってるけれど……航太くん、どうする?」
「え、あ……じゃあ、お言葉に甘えて。」
「そう!よかった!おばちゃん張り切っちゃうわよ~!じゃあ私は夕飯の買い物に行ってくるわね。皆はゆっくりくつろいでいてちょうだい!」
そう言っておばさんはご機嫌そうに買い物の支度を始めた。
(……まあ、おばさんが嬉しそうだからいいか。)
そんなことを思い始めた俺だが、このあとのマミの一言で更に驚かされることになる。
「あの、私も一緒に夕飯のお買い物に行ってもいいですか?」
「?!」
これに驚いたのは俺だけじゃなかったようで、おばさんも夏希も目をぱちくりさせている。
「構わないけど……いいの?マミちゃん。今日は朝からの移動で疲れているでしょう?」
「いえ!私がお手伝いしたいんです。」
「そう?じゃあ、お願いしようかしら?」
そんな二人の会話を口に半開きにしながら聞いていた俺。
本当にマミは一体何を考えているのだろうか。
いや、そんなことよりも問題なのは…
このままでは夏希と二人っきりになってしまうという事。
それだけはなんとしても避けなければならない。
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