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躾2
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ここ数日で碧のお願いを桐生がそう簡単には聞いてくれないことを学んでいた。
特に約束事に関して桐生は厳しい。
いかなる事情があろうとも約束を破った場合は必ず恥ずかしいお仕置きをされてしまうのだ。
言うことが聞けないともっと意地悪をされてしまう。
「………」
碧は恥ずかしさと悔しさに唸りながらズボンを下ろした。
まだ熱を持ったままの性器が揺れる。
「少し元気がないみたいだね…両方同時に弄ってごらん?」
両方…とは乳首と性器の事だと碧はその身をもって知っている。
桐生にそんな風に弄ってもらえば、碧はすぐに悦くなってしまうからだ。
「……んっ…」
つんと尖った胸の飾りをもう一度つまんで揉む。
桐生の視線を感じながら下に手を伸ばして、自分の性器を握る。
触れてしまうと段々と手の中で熱く硬くなっていく自らの雄。
桐生の目の前でゆっくりと扱き出す。
「…っ、…ぁ…ん…」
下半身からじわじわと沸き立つ快感に胸に与えている刺激が絡みあって、背中を震わす。
少しずつ刺激を強くして快感に身を委ねる。
「…ん…ふ…っ、ん…ぁ…」
快感を与える側と与えられる側に別れて自分を辱しめる。
弱い所を責められて身を捩らせてしまうのに、もっと責めようとしている自分がいる。
もっと強い刺激を…
早く昇りつめてしまえば、こんなこと終わらせられる。
碧は終わりを求めて性急に自分を責め立てる。
滲み出た先走りが性器を濡らして小さな水音が聞こえ始める。
「…っん…はっ…あ…っ…」
くちゅくちゅと音を立てて性器を上下に擦る。
胸の飾りも強くつまんでは潰して痛いくらい虐める。
しかし徐々に高まっていってるのはわかるのだが、どうしても決定的な刺激が足りない。
激しく手を動かして射精を促すのになかなか波が訪れそうにないのだ。
「…っう…く…んっ…ふっ…」
腹に力を入れて一心に性器を扱く。
快感の波を掴めそうで掴めない。
なんで…?
何故絶頂が訪れないのか。
碧は今までどんな風に自分を慰めていたのか思いを馳せる。
そういえば最近は毎日桐生と濃密な時間を過ごしていたせいか、自慰をするのも思えばひどく久しぶりだった。
「…くっ…は…んっ…ぅ…ん…」
歳の割には元々そんなに自慰をしてこなかった碧はこの先の刺激の与え方がわからない。
今までの単純な吐き出すだけの行為ならばもうとっくに終わらせている頃なはずなのだ。
そしてやっぱり桐生の視線が気になる。
桐生が見ていることを考えないようにしているのに、どうしてもあの瞳が気になって悦に入りきれない。
浅ましく自分を責め立てて欲望に溺れようとしてる碧を侮蔑するような揶揄するようなそんな眼差し。
桐生の事を意識する度に碧の情欲は遠退いでしまう。
「どうしたの?…もっといっぱい動かして気持ちよくならないとイけないんじゃない?」
仄かに上気し息を弾ませて自慰を続ける碧に桐生が話しかける。
「それとも…1人じゃイけない身体になってしまった?」
「…そっ…!!」
そんなわけない…と言いかけてわからなくなってしまう。
碧の身体はいつの間にか自分の支配下を離れて、知らない一面を見せているのだ。
「もう降参する?」
桐生がソファーから身を乗り出した。
降参…?
桐生に珍しく厳しいこと以外の選択肢を与えられて戸惑う。
降参…負けを認めて降伏する。
それはこんな恥辱をもうやめていいということ?
そんなこと決まっている。
出来るなら…止めたい。
とてもとても恥ずかしくて、苦しい。
「それとも最後までやれるの?」
碧の雄が手の中で少し硬さを失っている。
確かにもう疲れてしまっていた。
自分の身体は今までの刺激では満足出来ないでいるし、
この調子でなかなか訪れない絶頂を待つのはひどく苦痛に思える。
正直にいうと、もう限界だった。
「その代わり僕の前で射精してみせられないなら、約束は反故となるよ?それはわかってるよね?」
また楽しんでいるような桐生の意地悪な笑み。
出来なければ交換条件は不成立。
…確かに桐生の言うことは正しい気がする。
だけど…怖い。
つまりまた、あれをされてしまう。
そしてきっともう今までの様には逃げられないのだ。
「…………っ…」
どうしていいのかわからず碧は黙ってしまう。
そんな様子を見ながら桐生はゆっくりと琥珀色の液体を口に含む。
「碧が好きな方を選んでいいんだよ?」
珍しく与えられた選択肢。
碧は悩んでしまう。
恥辱にまみれて行為を続けるべきか、恐怖と屈辱に耐えるべきか。
選択肢の様に見えてその実は、とっくに桐生の手中に収められていること事にまだ碧は気づいていない。
甦る嫌悪感に頭を振る。
だけどもうこれ以上、こんなことは続けられそうにない。
「…………」
碧は萎えた性器を手離した。
桐生は碧の意思を読み取ったのか、グラスをテーブルに置くとクスっと笑った。
「じゃあ今度は碧のアソコ…ちゃんと触らせてくれるね?」
熱を帯びた碧の身体がドクンと震える。
恐怖と持て余した熱が混じりあった不思議な感覚だった。
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