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リビング5
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渇いた喉がこくりと音を鳴らす。
肉体の全てを晒した桐生が、取り去った着衣からゆっくりと視線を上げた。
その優雅な動きに碧は瞬きすら忘れて囚われてしまった。
芸術品を思わせる美しい肉体の動きに合わせてしなやかに隆起する整った筋肉。
その完璧美を思わせる身体に果実のような色みを帯びた大きな男性器が聳立している。
「今日は泣いても止めてあげられないけど…我慢出来る?」
桐生の表情に明確に表れ出した情欲の熱が碧に伝染していた。
身体を触れられるよりも、いやらしい言葉を言わされるよりも、苦痛にも思える快感を与えられるよりも、ずっと興奮している。
いつも追いかけても届かないほどずっと先を行く美しい恋人の自分に向けられた劣情。
目の前にした桐生の強い高ぶりをこれから受け入れると思うと恐怖がないと言えば嘘になる。
しかしそれ以上に抗えないほどの欲求が碧を支配して手離そうとはしなかった。
「…っ…は…い……」
うまく声が出ないくらい胸が高鳴っている。
乱れた呼吸に翻弄されてまっすぐに紡ぎ出せない言葉がもどかしい。
「…嫌がっても…怖がっても…痛がっても…多分やめてあげられないけど…いいの?」
碧は頷く。
嫌でも怖くても痛くても構わない。
もう欲しくてどうにかなってしまいそうなのに、これ以上焦らさないで欲しい。
今は何も考えられない。
早く桐生とひとつになりたかった。
「…は…やく……」
泣き出しそうな声で桐生に強請った。
碧の小さな囁きに桐生が切羽詰まった吐息を堪えて笑う。
「ふふっ…我慢が出来ないのはお互い様だったね…」
桐生が碧の上に覆い被さる。
革のソファーが二人分の重さにわずかに軋んでグググッと苦しそうな音を上げた。
近づいた美しい顔に何故か涙が零れそうになる。
「そんな顔をしないで…碧」
桐生の唇が碧のそれを塞いで、舌が入ってくる。
「…んっ…ぁ…」
舌を絡められ、歯列を舐められ、引き抜かれて求める。
触れあう唇の柔らかさに身悶え、漏れる甘い吐息。
脳まで痺れさせるような口づけに身体の力を抜いた瞬間、熱くつるりとしたものを後孔に宛がわれた。
「!」
思わずビクリと身体を緊張させる碧の耳元に唇を落とす桐生が熱い吐息を流し込む。
「…力…抜いてて…」
張りつめた肉棒の滑らかな表面が碧の熟れた小さな孔に咥え込まれた。
「あ!ぅああっ!!」
メリメリと音を立て肉を裂かれる錯覚をするくらい大きな質量がゆっくりとそこへ侵入してくる。
「あ!ああ!っう!ああ!」
大きな劣情を穿たれ身体を弓のように撓らせて碧は震えた。
「……っ…」
桐生の息の詰まる音が碧の耳を震わせ、肉を抉られる痛みに苦悶の声を上げる。
「…このまま…全部…挿れるよ……息を…吐いて…」
桐生の声が乱れている。
ヒクヒクと痙攣する柔らかな肉襞をひとつひとつ広げられながら押し込まれるような強烈な質量。
熱を孕んだそれがじわりと碧の内側を焦がして、焼けるような痛みに碧は口を開けたまま短い呼吸を繰り返す。
「あ!…はぁっ!あっ!っ!ああっ!」
小さく無抵抗な器官を抉じ開けるように桐生のそれは少しずつ食い込まされていく。
「…碧…苦しい…?…」
うっすらと目を開けると余裕のない切なげな桐生の顔。
苦しくて痛くて辛い。
でもそれよりももっと桐生が欲しい。
そして桐生に自分の全てを捧げたい。
「へ…いき…です…っ…」
眦から涙の雫を溢しながら碧は桐生の腕を掴む。
「…碧……」
桐生はそっと呟くと腰を深く沈めた。
「…っああ!ぅうあああっっ!!」
内臓を押し上げられてるような激しい衝撃が碧を貫いた。
ミシミシと身体が軋むような感覚に喘ぐ。
「もう…少し…だから」
眉に皺を寄せ苦しそうに俯く桐生の頬にほんのりと朱が滲む。
「あっ!あぁっ…!」
ゆっくりではあるが躊躇を捨てたように確実にジリジリと奥へと進む桐生の熱を碧の華奢な身体が受け止め切れずにガクガクと跳ねる。
「碧……」
どこまでも続くと感じられたジワジワと身体を裂かれるような動きが桐生の溜め息と共に止まる。
「…っ……」
うまく息が出来ずに踠く碧の顔を桐生が優しく撫でた。
「……全部…入ったよ……わかる?」
碧の開かれた太股の裏側にピタリとつけられる熱い桐生の皮膚の感覚に、二つの身体が今まで体験したことのない距離にあることを感じる。
そして自分の中いっぱいに打たれた熱く滑らかで、硬く大きな桐生の劣情。
強引に飲み込まされたそれは、苦痛の中に指とも玩具とも違う繊細を思わせる不思議な感触を生んだ。
「…碧の中…に僕が…いる…」
目を開けると少し高揚した桐生の美しい瞳がある。
「せ…んせい…」
碧の中の桐生が脈を打っている。
そのわずかな震動がとても愛しく思えて碧は両手を広げて抱擁を求める。
桐生は黒く潤んだ震える瞳に応えるように碧の足を割り、身体を滑らせ碧を抱き締める。
「…あっ…ん…」
桐生が身体を動かし更に密着すると、中で角度を変えたそれが碧を刺激する。
繋がったまま抱き合ってお互いを確め合う。
首筋に唇を落とされて、腹に力を入れてしまい桐生が小さく唸る。
「あ……ごめん…なさい…っ…」
どう力を抜いていいのかわからず更に中を締め付けてしまって、桐生を感じて苦しくなる。
「…っ……」
桐生は短く息を吐き出すと碧の耳朶に口づけた。
「…謝らないでいい……ちょっと気持ちがいいだけ…だから…」
片目を瞑った桐生が苦しそうに口の端を上げる。
「!」
桐生の口から『気持ちがいい』という言葉を聞いて感動にも近い気持ちが押し寄せた。
冷静で与える側でしかなかった桐生がいつもの余裕を無くし、碧の中で快感を得ていることが嬉しい。
「でも…そんなに締め付けないで…」
桐生の少し乱れた姿があまりにも艶かしく美しくて碧は苦痛を忘れてただ翻弄されてしまう。
碧は思わず再びそこに力を込めた。
「……っ」
桐生の身体がわずかに震える。
「…今は衝動を抑えるのに必死だから…あんまり刺激はしないで…欲しいな」
快感に堪える桐生の情欲に濡れた熱い身体がその焦躁を碧の肌に伝えている。
「せんせ…い…」
いっぱいに広げられ切迫するような苦しさはまだ碧を苛んでいるが、余裕の無い桐生を目の前にして気持ちを強くする。
「我慢…しなくて…いいです…」
こんな自分の身体で桐生が少しでも悦んでくれるなら、きっとどんな苦痛だって受け入れられる。
碧はぴたりと抱き合ったままの身体を押し付けた。
「…ダメだよ…煽らないで」
桐生がゆっくりと息を吐き出す。
「好きな子と身体を重ねたのは……
…初めてだから……抑えが効かなくなりそうなんだ…」
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