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海斗side.
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・・・・だめ。
だめだ。泣くな。
泣いたら、だめだ。
昴が不安になる。
だって、いつもそうだった。
俺が泣いたら、昴は悲しそうにした。
不安になった。
まるで、自分のことのように。
だから、泣いちゃだめだ。
昴に、不安になってほしくない。
「っ・・・・・・、」
あぁ、でも。
どうしてだろう。思いとは、裏腹に。
「っぅ、・・・っ、」
涙が、溢れて。
・・・・だって。
だって、つまり。
俺の覚悟ができてようと、できてなかろうと。
俺が別れを告げようと、告げなかろうと。
結局。
結局、は。
つまり。
俺が、諦めようと、しなくても。
そうだ、つまりは。
あぁそうか。
”此処”に、真実は存在した。
”俺”という存在が。
”俺”の気持ちは関係無く。
ただ、昴を。
”俺”が、存在してしまったから。
”俺”が何をしようと、考えようと。
そんなのは、関係無くて。
”俺”がいるから、どちらにせよ。
きっと、”俺”という存在が、大切な人を殺したんだ。
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