アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3.海斗side.
-
「・・・・・・・・・・・・かいと、」
「・・・・・・え?」
唇を離して。目を開けた、瞬間に。
視界に広がるのは、涙を流している大好きな人。
「・・・・・す、ばる・・・・・?」
呆然とした表情で。
それでも止め処なく溢れる、綺麗な涙。
「昴・・・?」
「・・・海斗、・・・・・かいと・・・・ッ!」
ぎゅ、と。抱き締められる。
強く、強く。
まるで、もう放さないとでも言うように。
放れるなとでも言うように。
「・・・・・・・・・・・・・昴、」
まさか、と思った。
まさか。
もしかして。
昴。
「海斗が好き」
思い出したのか?
「昴・・・・・・・?」
声 が、
声が、震える。
昴。昴、もしかして。
「思い出してくれたのか・・・・・・・?」
何も考えられなくて。
ただ、必死に声を振り絞って。
溢れそうになる涙を抑えて、そう問うた。
「うん。ごめん、ごめんね海斗。
思い出したよ。
海斗のことも、自分のことも」
こんなに嬉しいことがあっていいのだろうか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
37 / 147