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昴side.異変
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最近、海斗がおかしい。
笑ってはいるけれど、明らかに暗い。
あの日から2週間。約束通りに、毎日海斗に触れる日々。
だけど、少しずつ。変わっていった。
「海斗」と名前を呼んで、肌に触れようとすると、一瞬拒絶するような仕草を見せる。
キスをしようとすると、ぎゅっと唇を強張らせる。
そのくせ、触れていると、急かすように海斗も触れてくる。
何かがおかしい。
どうしたんだろう、何かあったんだろうか。
考えても考えてもわからない。でも、もしかしたら僕が何かしたのかもしれない。
もしかしたら・・・・
・・・・・・いや。
(きっと、僕が何かしたんだ)
それしか考えられない。
「海斗、何かあった?」
「・・・ぇ?」
(海斗side.)
真剣な顔をして、俺の手を握る昴。
深い深いキスの途中にそんなことを聞かれたから、つい間抜けな声が出てしまった。
「何かあったんなら、言って」
「ぇ・・・・昴?」
昴の瞳が揺れる。
あぁ、どうしよう。
気付かれてしまった。
「・・・」
「・・・・・、」
「・・海斗、」
「何も、ない」
「本当に?」
泣きそうだ、
泣きそう、だけど。
「本当に」
昴に心配かけたくない。
迷惑をかけたくない。
失望されたくない。
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