アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
昴side.
-
一人、あの夢のことを思い出していた。
母さん、母さんなら、こういう時、どうするの?
大切な人が、何かに悩んでるみたいなんだ。苦しんでるみたいなんだ。
僕はどうすればいい?
母さんに教えてもらった、あのおまじない。
夢の中だったけれど、まるで現実みたいに、暖かかった。
あのあまじないは、本当?
本当に、安心させることができる?
信じてもいい?
ねぇ母さん、僕は母さんに償いきれないほどに酷いことをしたけれど。
母さんに酷いことをしたくせに、僕が幸せになるなんて、って思ってたけれど。
僕は幸せになりたい。
父さんと、
海斗と。
幸せに過ごせることを願ってる。
母さん、僕、好きな人ができたんだよ。
海斗っていう、すごく可愛くて格好良くて、すごくすごく優しい男のひと。
女の子じゃなくてごめん。
親に孫の顔も見せられないような子供でごめん。
それでも。
それでも僕は海斗が好き。
好きなんだ、すごく。大好きで。
だから幸せになりたいんだ。
そのためには、海斗の笑顔がないとだめなんだ。
幸せになれないんだ。
母さん、今だけ。
今だけでいいから、
もう一度、僕に会いに来て。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
59 / 147