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海斗side.
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「あっ、ん・・・・はっ・・・・、」
昴の腰が動きを止め、苦しいくらいの快感から解放される。
肩で息をしながら、昴を見た。
「はぁ・・・・・、・・す、ばる・・・・・?」
「・・・・・・・海斗、」
ハッとした。
震えるか細い声に、思わず手を伸ばせば。
手の平に、ぽつりと。
温かい滴が落ちてきた。
「昴・・・・・・?」
名前を呼びながら、手を精一杯伸ばして昴の前髪をかきあげる。
「・・・・・っ、」
ぼんやりと。
虚ろな昴の目に色はなくて。
ただただ、涙が止め処なく流れて、流れて。
その涙全部、俺の肌に落ちた。
―――『どうしたら僕だけのものになってくれるの?』
(・・・・あぁ・・・そうか・・・・・)
なぁ昴、分かって。
気付いて。
「俺はもう、昴だけのものだよ」
なんて、そんなことを言っても、昴は納得なんかしてくれないんだろう。
でも、だけど。
昴以外の奴に、易々と抱かれた俺が言っても。
そのせいで昴を傷つけた俺が言っても、無意味かもしれないけど。
それでも。
「そうだろ?」
昴、言ってたじゃんか。
「俺の全部、昴だけのもの」
そう言って、俺は笑った。
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