アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
海斗side.
-
「海斗、起きて」
ユサユサと揺らされる体。
重い瞼を上げれば、視界の先に昴が映った。
「遅刻する」
あぁ、今日も学校か、と。寝惚けた頭で考えても体が動かない。
遅刻するのは嫌だし、最近は休むことが多かったからさすがに休めない。だから急がなくちゃ、と思うのだけれど、どうしても体が言うことを聞いてくれない。精一杯開いていた瞼がさらに重くなり、意思と反して閉じてしまった。
くそ。
「・・すばるー・・・・・」
「うん?」
「腰、痛い・・・・」
「あぁー・・・・ごめん」
酷く腰が痛い。
ここ数日、毎日してたから、少しは慣れたと思っていたのに。
腰が、痛い、死ぬ。
動かなくてもズキズキと痛む。いや、ミシミシ?
まあどちらにせよ、痛い。
目を閉じたまま、掴んでいた昴の服をちょいちょいと引っ張る。
「どうしたの?」
「力入んない・・・起こして、」
「わかった。・・・腰、痛くても我慢してね?」
「んん・・・・・・・―――ッいっだ!!」
昴が片手で肩のあたりを押し、もう片方の手で俺の腕を引っ張る。
遠慮無しの起こし方に、思わず腰に力を入れてしまって、瞬間激痛が走った。
「痛い!」
「ごめんごめん。目、覚めた?」
「覚めたけど!それはありがとう!でも痛い!!」
「ごめんね」
はは、と笑いながら頭を撫でる昴。
(・・・・なんか・・・・・・)
子供を宥めてる大人、みたいな。
大人に宥められてる子供、みたいな。
恥ずかしい上に悔しいんですけど。
「昴、お前は今俺のプライドを傷つけた」
「え?」
そんな馬鹿な話をして、笑って。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
73 / 147