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鎮side.
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「だぁーかぁーらぁー!俺のことみんなと同じように名前で呼んでくれれば呼んでやるって言ってんじゃん!」
「だめなんだって!お前のことは絶対名前で呼ばねぇ!」
「じゃあ俺だって呼ばないし!名前くらいいいじゃん先生のケチ!馬鹿!元ヤンのくせに!!」
「おまっ、そういうこと大声で言うな!」
「おーい、そこのケンカップル。どーどー」
北野ちゃんが俺と先生の言い合いを止める。
息を切らしながら先生と同じタイミングで北野ちゃんを見れば、北野ちゃんはしれっとした顔で腕時計を見せつけ、
「チャイム鳴ってからもう10分経ってるんだけど」
と言った。
その言葉に、俺と先生の顔が一気に青褪める。
「やっっっべぇ!!職員会議!!」
「うん、職員会議は丁度終わる頃だわ」
「え、俺まさかの遅刻扱い!?」
「当たり前ー。残念ね☆」
ちくしょう、良い笑顔だ!!
スクールバックを片手に持ち、3人で走る。
先生は焦ってるが、北野ちゃんはいつものようにふにゃ、と笑っている。
「北野ちゃあん!お願い!遅刻取り消して!」
「無理よそんなの。吉田くん、私はね。あなたの顔は大好きだけどイケメンだからって甘やかしたりしないの。昔なら許してたかもしれないけど。あーもーそれもこれも全部坂口の影響だわこのハゲ!」
「えっ、なんで俺!?っていうか、お前も職員会議すっぽかしたんだろ!なんでそんな余裕なんだよ!」
「あんた達が言い合ってる最中、校長が来てたのよ。私がずっとあそこにいたのは校長にあんた達を見てろって指示されたからよ。全く、あのハゲ頭も止めりゃーいいのにほんっと馬鹿ね!!」
「「校長をハゲ頭呼ばわり・・・!!恐ろしい子!!」」
なんて。そんなことを話していたら、あっという間に教室に着いた。
息を整えながら、ドアに手をかける。
「じゃー先生、放課後にね」
「あぁ、」
職員室に向かおうとする先生の手を取って、親指をぎゅっと握ってから、手を振ってとりあえずの”バイバイ”をする。
先生、先生大好き。
今まで、親友にも秘密にしてきた俺と先生の関係。
今日で察しがついた、親友と生徒会長との関係。
なあ海斗。
俺も正直に全部話すから、
お前のことも全部教えてくれ。
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