アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
認めてくれますか。海斗side.
-
手を、離したくなくて。
離したら、逃げてしまいそうで。
温かい体温を右手に感じながら、幸せそうに笑う二人に近づいた。
「っ・・・母さん、父さん、」
緊張で震える声を振り絞って二人を呼べば、同じタイミングで、同じ顔で振り向く。
ああ、母さんと父さんだ。
そう思って、安心すると同時に。
「海斗?」
「? その子はお友達?」
「っ・・・・・、」
この時が、瞬間が。
きて、しまったんだと。
(っ・・・・怖い、)
大きな不安が胸に過ぎる。
逃げてしまいたい。
ここから、走って逃げてしまいたいとすら思う。
でも。
――――ぎゅ。
右手に感じる、体温が。
俺を、安心させてくれる。
「母さん・・・父さん。二人に、聞いて欲しいことが・・・ある、」
わからない。
認めてもらえるかなんて。
受け入れてもらえるかなんて、わからないけれど。
「俺は、この人と付き合ってるんだ」
今は、真実を言うしか、なくて。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
105 / 147