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海斗side.
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「へーっ、んじゃあ成功したんだ!」
ざわざわと騒がしい教室。いちご牛乳の入った紙パックにストローをさしながら、鎮が笑う。それにひどく嬉しくなった。
「よかったじゃん」
「うん、ありがとな。鎮のおかげ」
「え、なんで」
「鎮に話聞いてもらわなかったら、たぶん俺ここまで来れなかった」
ありがとう。
お前が俺の親友で、本当によかった。
その思いを素直に告げる。すると、鎮は顔をほんのり赤くして、頭の後ろをガシガシとかいた。
「あー・・・のさ、俺、も、いっこ。報告しとく」
ごまかすようにして言う。なに?と聞けば、鎮は一度へらっと笑ってから俯き、机に伏せた。耳まで赤くなっている鎮。耳だけじゃない、短い襟足、露になっている、白くも黒くもない肌まで赤くなっていた。
「・・おー・・・れ、さあ、」
「うん」
「あの・・・まだ先の、話なんだけど。ほんとに、先・・・あのっ!まじでそう、なるか、はっ!まだわかんねえんだけど!」
「え、うん。落ち着けよ」
鎮が顔を上げて、そう主張してくる。湯気が出るんじゃないかってくらい赤い鎮の顔、これ以上赤くなるとほんとにそうなるんじゃないかってくらい。
鎮の表情からは笑顔が抜けて、それでも確かに嬉しそうで。
焦っているのか、困っているのか。
しばらく目線を左右に泳がせてから、鎮は右手で顔を隠すように覆って。
「卒業、したら・・・先生が、一緒に暮らさないか、って」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「無言長すぎだって・・・・」
俺もそうなりたいって、思ったのだ。
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