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サモエド~腐二次創作弱虫ペダルパラレル手嶋目線
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いつのまにか居ついた。
いっつも俺のあとついてきた。
サモエド。
東戸にはじゃれかかるのに、葦木場にはうなる。
「ぼくは動物にきらわれたことないよー」
泣きながら逃げ回る。
長身の葦木場が、ちっちゃなサモエドに追い回されてる。
俺らはギャハギャハ笑ってみてた。
サモは~さいしょに『一番』ってつけたけど、面倒くなって『イチ』って呼び、それも面倒くなっていまはサモ。ごめんなー~俺の顔の横で丸まって寝る。
夜中、目覚めると顔つきあわせるみたいにして眠ってる。
可愛い…
このまま飼い主見つからないといい…
みつかってしまった。
川向こうのお屋敷の犬だったんだ。
走行中の車の窓から逃げたんだって。
「ありがとうございました」
深々と頭下げた運転手の向こう、長身のメガネはにこりともせず、早く車出せみたいな目してる。
サモが吼える。
鳴きやすいスピッツを鳴きにくく改良してある筈のサモエドが、ノド裂けよってほどに鳴いてる。
イチ!
思わず呼んだとき。
窓からとび出したサモが、通りかかったトラックにはねられた…
俺は絶叫した。
葦木場が引っ越して、一転常敗となった俺たちは、出るレース出るレース負け続けて、ひがんで、常勝今泉に妬みから闇討ちかけたり、ろくでもないことばかり自転車を使ってた。
高校では自転車をやめるつもりだった。
そこへ…あいつが来たんだ。
コラテックで。
坂を。
サモとよく似た髪色のそいつは名乗ったのだ確かに。
一番のイチと。
飛びついて、抱き寄せた。
汗の匂いにまじって何か…なつかしい匂い。
その瞬間。
間違いなく。
俺はそいつに恋していた。
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