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恭司の車に乗り込み少し走る。食事するには早いし、何処か行きたい所はあるかと聞かれたが、特に行きたい所は無かった。恭司と一緒に居られるだけで十分だった。
「一緒に居られるなら、...何処でも良いです、」
「あまり可愛い事言うと食べちゃうよ。」
笑いながら言う恭司の瞳に欲の色が見えた気がした。もしかしたら、自分がそういう風に恭司を見てたのかも知れない。
「冗談だよ。」
「......いいですよ、食べても。......専務なら、..いい、です。」
恭司の言葉に被せるように言った。本当は泊まりでと言われたときから期待していた。恭司に触れたいし、触れられたい。俺は恭司や雅臣に会ってから、酷くハレンチになったようだ。
「......じゃあ、予定変更。私の家に行こう。いいかな?気が変わったなら今のうちに言って。...着いてから、やっぱ無し。って言われたら、暴れてしまうよ?」
「言わないですよ。それにコッチこそ、やっぱ無しって言われたら ...泣いちゃうかも。」
二人で笑い合う車内がとても心地良かった。
恭司の棲むペントハウスは、まるで別世界に居る様。一人で棲むには広すぎだなとか、掃除大変そうだ、とか、えっちい本は見ないのかな?とか下らない事を所在無く考えていた。
「興味津々だね。面白いものあった?男の一人暮しだからね、何にも珍しいものは無いと思うけど...。」
「あ、ジロジロすみません。綺麗にしてるなって...。こんなに広いと掃除大変ですよね。」
「どうかな、ハウスキーパーに週に2度来てもらってるんだ。」
......ながれいしと書いてさすがと読む。うん流石大手の重役。恐れいったぜ。
緊張のあまりここへ来てから思考がトリップ気味だ。恭司の目はチラッとしか見れないし側にも行けない。口では大胆な事を言うクセに蚤のような心臓が壊れないか些か心配だ。
...ここへ来たと言う事はやっぱり、...セ、セ、
ダメだ。 アレだ、エス・イー・エックスするのかな...。きゃー!死ぬ!!
「百面相、良くやってるよね。顔、真っ赤だよ?
...いやらしい事でも考えてた? 」
「 !!? ...いや、あの、滅相も御座いません!!......面目無い。」
言えない。専務とチョメチョメする事想像してました何て。変態だと思われるじゃないか。俺なら間違いなく思う。
「そう。......私は、考えてたよ。凪くんを車に乗せた時から今までずっと。」
「 ── !? 」
前言撤回。専務が言うと変態だなんてちっとも思わない。
「こちらに来てくれるかな。......君に触れたい、」
そう恭司に言われ、ドキドキが文字になって口からデロデロ出るんじゃ無いかと思った。それほど緊張した。でもそれ以上の高揚感で歩を進めた。
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