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久し振りに二人が交わしたキスは、酷く悲しいものだった。以前していた、互いに分け与える様なものでは無く、全てを奪い去る様な願望の現れたそれ。
凪が口付けを深め様とした時、恭司が凪を押しやりそれを拒んだ。
「...いけないよ。...もう、君とは出来ない。」
恭司が諭す様に言うと、拒まれた凪の顔はみるみる苦しげに歪み、溢れ出る涙が多くなり、しゃくり上げて泣きだした。
「...分かってますっ、でも、止められないっ、...苦しいっ、行かないで、お願い!恭司さん、...抱いて...欲しいよ...っ、それ以上は望まないからっ、お願ぃっ、...... 拒まないでっ、...」
悲痛な叫びで訴えると、凪はまた恭司にキスをした。この時だけでも満たして欲しかった。この先、一緒に居られなくても、頑張れるだけ愛し愛されたかった。
恭司は今度こそ拒めなかった。今、ここで凪を抱けば、またお互い苦しみを増すだけなのは解りきってるはずなのに、凪を欲する気持ちをどうにも抑える事が出来ず、自分から舌を絡め剥ぎ取る様に凪の寝間着を脱がせた。
凪もまた、恭司の服を歓喜で震える手で脱がそうとし、それを恭司が手伝う。
欲塗れた瞳で見つめる凪が一層綺麗に見えた。
脱がせた凪の身体を恭司は手で上から下へと確かめる様に撫でる。以前より少し痩せた体に罪の重さ感じて手を止めたが、不安げに見つめる凪を見ていたら堪らなくなり唇を奪う。
「......ん、...んん...」
上から下へ確めるように唇を滑らせ、凪の性器を手で触ると既に蜜を溢れさせていて、それだけで爆ぜそうな程膨らんでいた。
「.......あ、...っ...ふぁ、」
吐息混じりの控えめな凪の喘ぎ声がより一層恭司の熱を煽る。
この一ヶ月、本意ではないにしろ求められれば耀子と身体を重ねていた。相手が凪で無い事や、耀子の下品な喘ぎ声にその中で一度も達した事は無い。御座なりな愛撫をし、ローションをかけて挿入し、頃合いを見て抜き去るを繰り返した。耀子の恍惚とする顔や、自分の性器に絡み付く凪より弛いその肉壁に気持ち悪ささえ感じていた。
何故そんなぞんざいな扱いをされてまで自分とセックスをしたがるのかが疑問ですらあった。それ程の扱いをしている自覚があったからだ。
けれど相手が凪だとそうではない。抑えきれない衝動や焦燥感を内に秘めていても、丁寧な愛撫をし、傷一つ、痛み一つ与えない様に殊更慎重に進める。
「...あ...あ、ハッ、...ああっ...や、...も、...欲しいよ...恭司さんっ、...ッ、」
凪の後孔が恭司の指を二本飲み込み、グズグズになるまで慣らした頃、凪の方がその執拗な程の愛撫に根を上げた。
「まだ、キツそうだよ。久し振りだから、もう少し慣らそう...、」
以前の様に、ほぼ毎日身体を繋げていれば問題無く挿入出来ただろうが、久々に触る凪の後孔は硬く閉じていて、誰にも触れされていない事にどこかで安堵するも、自分の性器を飲み込めるかというと少々不安がある。
「...あっ、...っ...それ...以上...ン...されたら...イッちゃうっ...、」
「...イッって良いよ。」
恭司は凪を一度いかせ様としたが、凪は後孔を弄る恭司の腕を掴み首をフルフル振る。
「...ハァ、ハァ、...指で...イキたく無い。一緒がいい、...お願い...もう欲しい、」
恭司の腕を掴む手とは反対の手で恭司の性器に触れると、何かを期待するように手の中の性器が跳ねた。すると、それを受けた凪の後孔もギュッと恭司の指を締め付ける。お互いにそろそろ我慢の限界だった。
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