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【そんな事をする方だとは思いも縁らなかったのでとても残念です。今後は私一人を愛してくれる方と人生を共にできたらと思います。】
そう恭司はマスコミ宛に声明を発表した。
耀子の評判は失墜し、経営する会社の株価は下落した。それに伴い、恭司が昴と密かに進めていた吸収合併の話が本格的に始動し、そしてそれは耀子の会社の株価急落を受けて、恭司が広い心で救済措置として行った事と世間は恭司を高く評価した。
恭司の回りは相変わらずマスコミで賑わっていたが、耀子の御相手の中に、クリーンさが売りの政治家や既婚の著名人などが居た為、マスコミの関心はすぐにそちらに向き、今回の騒動は終止符を打った。
数日経ち、恭司がペントハウスに帰って来た。
今日からまた恭司と暮らせるのだと喜びを噛み締め、久しぶりに二人で甘い夜を。などと考えていた所、来訪者は突然訪れる。
「しっかし、怖いねぇ。脅迫の疑いで警察まで動いてるっていうじゃん。でもってこのタイミングで吸収合併?役員総入れ替えだろ?倒産免れても、事実上地位も名誉も失ったって事じゃん。恭ちゃんて怒らせると本当、やることえげつないよねぇ。」
「兄貴の本性見抜けなかったんだろ。あの女も凪も。なぁ、凪、兄貴にえげつない事される前に俺にしとけよ。兄貴と違って、俺がえげつないのはベッドの中だけだからさ。」
「変態は黙ってて下さい。」
来訪者は隆雄と雅臣だった。インターフォン越しに恭司が帰れと一言で追い返そうとしたが、チャイムの嵐で、エントランスで騒がれても迷惑なので致し方が無く家に招いた。そして現在勝手に、愉快な宴part2 を開催している。
「でー?マスコミにあの女の饗宴乱舞っぷりをリークしたのって恭ちゃんでしょー?」
「 えっ!? 」
隆雄の言葉に、凪は盛大に驚き恭司を見た。
「目には目をだ。吸収合併の都合上、もう少し時期を待ちたかったが結果オーライだな。」
吸収合併だけじゃ無く、中津川社長のゴシップも恭司さんが!?.......怖っ!!
「...けどよー、ここまで盛大に陥れてあの女は凪に何もしてこねぇのかよ?マスコミ使って凪の事バラすって言われて、言う事聞いてたんだろ?」
「私の評価が上がった今、それを言ったとしても世間は悪女の言うことなど、苦し紛れの嘘だと思うだろうね。それに、リークしたのが私だとは絶対に分からない様になってるし、万が一にも凪との事をゴシップされそうになったら、今度はその会社毎買収するよ。」
そう、スケールの違う怖いことを恭司はサラッと言われ、凪は悟る。恭司は絶対に怒らせてはいけないと。
「凪、待たせてしまって本当にすまなかった。もう、一人にしないと約束するよ。」
「.....恭司さん、今度こそ約束ですよ?」
恭司に頬を撫でながら言われ、微笑みながら返すも唇に釘付けになる。
......キス、したいな、
艶っぽい目で凪が恭司を見つめていると、外野が勝手に盛り上がりだす。
「......すっげぇエロい顔。超ーやりてぇ。」
「右に同じー!逸そ混ざって皆でしちゃおっか
まーくん?」
雅臣が隆雄の言葉に「いいねぇ、乱交。」などとアホな事を言っているのを聞いた凪はプルプル震えて怒りを爆発させた。
「やるかボケっ!! 死ね!寧ろそんな事したら俺が死ぬわっ!! 今すぐ帰れっ!この獣ども!!」
ハァハァと息が上がる程、血気盛んに喚き散らすと、隣の恭司が満面の笑みを浮かべる。
「そうだね。そんな事をしたら、お前達の息の根は確実に止めるし、凪も色んな意味で死ぬだろね。」
色んな意味って何ですか!?そんでもってなんで俺も怒られてる感じなの!?
心の中で問うも、怖いから絶対に聞けはしない。改めて思う。この先なにがあっても恭司を決して怒らせまいと。
「あー、俺今日泊まるわ。凪手に入んなかったのに、兄貴にホイホイ抱かせてやるのとか癪に障るし。」
「俺も泊まるぅ。飲んじゃって帰るのダルいし。てか、端からそのつもりだったし。」
「「....................。」」
帰れと言って素直に聞く人間で無いのはもう分かっているので、恭司も凪ももう何も言わなかった。
斯くして愉快な宴part2は、お泊まり会in恭司宅part2へと移行する。
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