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愉快な宴からお泊まり会へと変化を遂げたあの日、逸そ酒の力を借りて、二人が居ようとも致してしまおうかとハレンチ極まり無い事を考えたが、恭司に見抜かれ、飲酒を禁止され悶々とした一夜を過ごした。
あれから数日、凪は今回で既に3度目になるデジャヴに魘われている。
......またかよ、このデジャヴ。マジで何回あるんだよ。
そう、ファイルの山だ。
...何だよこれ、前より堆く積まれてるじゃない
かよー。まーきーのーっ!!!
キッと槇野の席を睨み付ける。恭司と耀子の破局報道を受け、槇野は完全復活を遂げた。週刊誌片手に高笑いする様を見て、氷の微笑所か、盛大に笑っていらっしゃるじゃないですか。シャロン・ストーン異槇野弥生完全復活ですねー。お帰りなさい槇野さん。と、そう心の中でおかえりを告げた。
絶対に槇野にだけは自分と恭司の関係を悟られてはいけない。然も無くばブリザードの洗礼を受け遭難する。と凪は警戒網を一層深めた。
ファイルの上に槇野からの指示書の様なダラダラと長いメモが置いてあり、前回と同じ様に自分が休みの今日中に入力をしておく様に記されている。
...これ全部か。くそーっ!!しかもまた休みかよ。生理か?生理なのか? くっそー、何だよこの量!槇野めっ!んなもん触ったら生理が移るわっ!!んでもって、んなもん移ったら、俺なんか、あっと言う間にご懐妊だわっ!!
恭司さんてば、中出ししまくりなんだからなっ!!
......ハッ!! 俺、超ハレンチじゃん!?しかも会社で何考えてんだよ!!......ファイル触っても生理移んないし。
「あの、......大丈夫ですか、相原さん?」
頭の中で思っていた事を、言葉には出さなかっただけで、凪のその顔には丸っと喜怒哀楽が表ている。その一人百面相を見た橘が心配してそう声を掛けて来た。内心、だいじょばないです、すっごいハレンチな事考えちゃってましたと思うも絶対に言えやしない。
「...あ、.......ダイジョブです。」
真っ赤な顔で言った凪に橘はくすくす笑う。
「槇野さん、元気になったみたいで良かったですね。これ見て安心致しました。」
とファイルを指差しそう言う橘に曖昧に笑む。俺はこれじゃあちっとも安心できません。の意を込めて。
なにそれ。これが槇野さんの通常運転みたいじゃん。それなら俺的にはずっと落ち込んでて欲しかったよ。トホホだよ。...言えないけど。
「........ソウデスネ。」
お手伝いできなくて申し訳ありません、と本当に申し訳無さそうな顔をする橘を
女神再来っ!!アナタはこの大奥の女神だよぉ!
超ーリスペクト!!
と、どこぞの若者の様な事を思って見ていた。
橘と別れ、デスクの上のファイルを見やる。
...ハァ、 今日は残業決定だな。後で恭司さんに言っとこ。
そう思ったら、一緒に暮らせている実感が沸々と湧いてきて、ちょっと気恥ずかしくなった。
ファイルは台車で運んだ。凪は、level up していた。
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