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おまけ 20
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「差しで勝負です!」
そう言って凪がワインのボトルを隆雄の前に置いたのは、20分程前だった。
何を血迷ったか、下戸のくせに頭が永遠のテンパリングだった為ワインで隆雄をべろべろに酔い潰そうと試みた。が、勿論べろべろは凪だ。2本目を開けた今、既にトロットロになっており、完全に酔っぱらいと化していて、隆雄はクツクツ笑いながらじゃんじゃんワインを飲ませていく。
「ねぇ~、隆雄さん帰ってよぉ~。」
「えー、めんどいからやだよ。車で来ちゃったし。今日は泊まるよ~。」
「邪っ魔だなぁ~、隆雄さんいたら恭司さんとハレンチな事できないじゃんかぁ~!」
何時もなら心の中で毒づくも、ヘベレケなので全部口に出すが、隆雄はこの状態の凪が結構好きだった。
包み隠さず全てを晒す。おまけに妙に色っぽい。
恭司も勿論その事は承知している。だからこそ普段はグラスに一杯。他人が居れば舐める程度のアルコールしか凪には与えない。そうでなければ恭司も自我が保てなくなるからだ。
「またまたぁ~。そんな事言いながら結局俺居てもするじゃ~ん。」
「えー、えー、しますともぉ~。すんっごい事しちゃいますからねぇ~!」
言うなり凪はグラスを煽る。トロッとした目で見てて下さいねと回らない呂律で言うなり、千鳥足でキッチンに向かう。
「見ぃ~つけた!」
シンクを拭いている恭司の背中にガバッと抱き付き、肺一杯その匂いを吸い込む。その甘めのムスクの香りにあっと言う間に情欲に取り込まれる。
「...凪、酔ってるのかな?」
手を止め振り向いた恭司の顔を欲塗れた瞳で見つめる。恭司は些か困ったなと、凪の髪を梳きながらどうするかを考えていた。
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