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6.隣同士の秘密事/*お調子者×むっつり眼鏡*(長め)
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「おはよー」
「はよ~」
ガヤガヤ…
「ー金東(カネトウ)~、お前英語の宿題やった?」
「はぁ?英語の宿題?…ばっか、当たり前だろ?俺だぜ?」
「ぅえ、まじかよ金東やってんのっ?見して見して見しー」
「ーやってるわけないだろ、の意味でな」
付け加え、俺ー金東 歩(カネトウ アユム)はそう答えた。
すると、クラスメイトでもありまぁまぁ話す男友達は一瞬の間を空けて、はぁああ!?と言って俺を見る。
「ーんだよ、じゃあやったって嘘かよ!」
「ったりまえ~」
「はぁ?ふざけんなお前~無駄に焦ったじゃんよ俺っ」
「ただのアホだな、うん」
わざとらしく顎に手をついて真剣みを帯びて答えると、その男友達が俺を叩こうとしそれを俺は華麗に避けて見せる。
するとそれを見ていたかしていた女子が周りに集まってくる。
「ーあははは、相田(男友達の名)馬鹿じゃん?最初っからそんなの金東がするわけないじゃん、アホ~」
「聞く相手間違えてない?」
言ってあははと女子たちは笑った。
「なぁ?だよなぁ?」
そうしてそれに、俺は慣れたようにしてごく自然にその中の一人の女の子の肩に腕をかけるようにしてそういう。
「んだよ~金東てめ~」
「俺は正直に本当のことを話したぞ?」
「そうだそうだ~」
ふざけ言うと、それにあははと言いながら便乗する女子。
「ー何々?何やってんの?」
そして、それらの様子を見てまた新たにこれまた男友達がわんさかやってくる。
「あーいや、今ね、金東がさ~…」
それに笑顔で答える女子。
また広がる会話。楽しそうな笑い声。
ー学校は楽しい。
たくさんの人とその中心にいる俺。
毎日は充実している。
していない、わけがない。
しばらくして女の子の方に腕をかけていたので、女の子の顔をちらりと見てみると、その子は少しだけ頬を染めながら男友達の話にあははと声を出して笑っているのが分かった。
俺は友達が多いことに加え、容姿まで良いことはもう何年も前に自覚済みだ。
女の子と付き合ったことなんて何度もあるし、経験だってある。
これまでの俺の人生において、何一つとして…障害となる壁というものは、正直、存在したことはなかった。
とにかくみんなで馬鹿みたいに笑って楽しむー
それが俺のモットーというか、それが俺の生き方だった。
――
「あーじゃあ今から前言っていたように席替えするから、くじ全員こっちからひいていけ~」
「えーヤダ~」
「どこがいいと思う?」
午前の授業が始まる前、そんな小さなことに、途端に周りは騒がしくなる。
席なんて、どこだっていいのに…。
一番前は確かに寝れないし嫌だけど、結局周りが一番気にしているのって自分の隣とか、横とかななめとか…
とにかくそこらあたりが、自分の何か仲の良い友人でなくては気が済まないみたいで。
くじが全員引き終わってから、皆のというか特に女子のわーとかきゃーとか言う声が一番後ろの俺にまで聞こえた。
ー俺の席は変わらず、窓際の一番後ろの特等席のままだった。
近くに居た男友達たちがそんな俺を見ていいなーと言いながらくじで決まった新しい席へ次つぎと移動し、去っていった。
隣は一体誰なんだろう…?
そんな面持ちでしばらくざわつく教室の中でその様子を一人静かに伺っていると、
ガタ、
隣に眼鏡をかけた、何とも真面目そうな、そして無口そうな、ある一人の男子が座った。
ー彼の名は、津賀 征一(ツガ セイイチ)。
見た目通り頭が良く、そしてやはりあまり人と話さない、寡黙なヤツでもあった。
皆の中には彼の名前すら覚えていないという人もいるが、俺はこいつをちゃんと知ってる。
基本、クラス全員の名前は覚えるのが俺の主義…みたいなものがあるから俺は知ってるんだけど、でもそれだけで彼を認識していたわけじゃない。
彼ー津賀は、あまり人と話さないし友達も少ないけれど、でもその風貌は、俺にとって目立たないわけではなかった。
高校生の男だって言うのに、焼けていない白い肌と真っ黒な艶のよさそうな髪、シャープな顎、薄い唇、筋の通った鼻にまんまるすぎず細くもない、ほど良い形の大きさの目。
…変な男くささもないし、普通に眼鏡を外したら、こいつ相当もてるんじゃないか…?
と、そう他の人とは違うたけた観察力を持つ俺は、彼のことを見たときから常日頃思っていた。
「ー津賀、眼鏡外せば?」
だからその後の授業で、俺は早速津賀に言ってみた。
ー津賀は、隣に座る俺をシャーペンを持ちながらちらりと振り返り見、興味のなさそうな顔で何で?と言った。
その声は、低く心地のよい低音ボイスだった。
「あーいやさ、俺お前のこと結構カッコイイと思ってるんだよね。その落ち着いた雰囲気とか俺らに持ってないもの持ってる気がするし、素顔出せば絶対もてんじゃねぇかってさ」
素直に思っていることを口にし、そう笑って見せると、予想外だったのか、津賀は一瞬目を大きくさせ、それからまたすぐ通常の目の大きさに変えた。
「…俺に、関わんない方がいいよ」
「え?」
そうしてぼそり、彼はそう言って俺から目を反らすようにし、俺は意味の分からないといった顔で津賀を見て?を浮かべた。
「何でよ?」
「何でも。」
「何でだよ」
「しつこいよ」
津賀は言って、その言葉を最後に授業に耳を傾けているようであった。
―
「金東、お前はずれだったな。」
「は?何が?」
お昼休み、仲間のその言葉にきょとんとする俺。
「はぁ?何言ってんの、隣のヤツだよ隣のヤツ!」
すると、潜めたような声でそう言うそいつ。
「何で?別にアイツ、普通じゃん」
しれっとして言うとまたはぁあ?と言われる。
「普通ってお前マジ?アイツだって全然口開かねーじゃん。つーか何か雰囲気こええし、話しかけんなオーラ漂ってるっていうか、真面目だし、無口だし」
「偏見か」
「だってアイツなんかさぁ…」
まだもごもご言おうとする男友達の口を押え、俺はスク、と席を立った。
「ーあ、何?どっか行くの?」
「あぁ、まぁ…呼び出し?」
「うあーまじかよ。お前は顔良いからいいよな~羨まし~」
「まぁな」
「っておい、否定しろよ!」
軽い冗談を交え、俺は教室を出た。
呼び出しを事前にされていたのは本当だったけれど、何となくあの場にもう居たくなかった気がした。
津賀があんなふうに言われるのは、なんだか気分が良くなかった。
「来てくれたんだ」
「おぅ、一応呼ばれたしな」
屋上へ昼に来るよう呼んできたのは、今朝俺が腕を肩に回した女の子だった。
何となく、前々からこういう日がくると予感していた俺は特に驚く風にでもなく次の瞬間に出た女の子の言葉にも、さして動揺することはなかった。
それに俺が快い返事を返すと女の子は嬉しそうに笑って俺に腕を回した。
俺はそれに拒むわけもなく、いつものようにただぎゅっと、腕を回し返してあげるのであった。
午後の授業は、大嫌いな数学だった。
「なぁなぁ津賀、これ何?意味わかんね、どうやって解くの?」
隣ですらすらとノートに答えを書き出す津賀に俺は少し近づいてそう尋ねる。
「…自分で解けば」
ーと、すこしの間を空けて俺を見てそう言う津賀。
「いいじゃんちょっとくらい、俺数学苦手なんだよ。ここだけ、な?」
それに俺は粘って、言いながらちょいっと手を合わせるようにしてみせる。
するとそれを見て諦めたように、いいよと津賀は言った。
「おーさんきゅー津賀!」
それだけのことなのになんだか俺は嬉しくなって、津賀のその低く落ち着いた声を聞きながら、俺は、普段使っていない頭を一生懸命働かせペンを走らせるのであった。
「津賀さ、」
「何」
「どうしても教えてくんない?」
「何が」
「関わるなって、お前が言ったその理由」
「……」
「俺、お前のこともっと知りたいんだけど…」
「…」
「そういうのってさ…、津賀からしたら…迷惑?」
問うとー津賀は、しばらく考えるようにして黙り込み、
俺はその答えを待った。
そして数分の沈黙が2人の間に流れたとき、津賀は徐に口を開いて言った。
「俺、実は…男が好きなんだよね」
ーと…。
俺は暫し思考を固まらせ少しだけ言葉を失った。
男が好きって…男が…好き?
衝撃の事実に目をぱちぱちとさせる俺。でも次の瞬間、津賀はさらに衝撃的なことを言って俺を驚かせるー。
「それで俺…実は…金東のことがすごい、…タイプなんだ、俺の――…」
それは、今まで何度となく受けてきた告白の中でも一番告白を受けたのだ、…ということを実感した瞬間であった。
「ーなぁ姉貴」
「何」
「…俺、男に告白されたんだけど」
「…。-えっ!?マジ!?」
「まじまじ、大マジ」
「えっ!?どうすんの?どうしたの!?」
「え…いやとりあえず保留に…」
途端、バチコーンっと何か平たいもので頭を姉に叩かれる俺。
「いった、てめ何すんー」
「あっほかお前ーー!そこはすぐ快くOKでしょうが!?いっつもあんた拒まないんだからそれもそのまま受け入れなさいよ!全く面白味のないやつね相変わらず!」
…は…はぁあああ…!?
「ー姉貴何言ってんの!?俺の今の話きいてた!?何で快くよくOKだっ!男だぞ?同性だぞ?んなもん受け入れられるか!つか面白味ないヤツってなんだよ!意味わかんねえな!」
「いーみわかんないのはあんたでしょう!受けいられるかって言うならね、何でわざわざ保留なんてしたわけ?さっさと断ればよかったじゃないのよ!」
ドキ
「…や、それは…ほら、俺はあいつと仲よくいたいし…」
「だったら付き合え!」
「ーな、!」
んな、無茶な…!
…つか、姉貴はただ単に俺と津賀のボーイズラブってるとこ見たいだけだろ絶対…。。
ー翌日。
「つ、津賀」
「何?」
「あー…えっと、さ…お、俺もさ別に、お前のこと好きだよ、俺」
「、え?」
言うと、変な顔をして津賀が顔をこちらに向ける。
「あ、ほら…お前、ほかのやつと違ってこう…なんか大人びてるじゃん?そことか、男子っぽくないとことか?…うん、俺普通にいいと思うし?、普通に俺津賀のこと好きだし、うん」
「…」
「あー…だから俺さ、すごい津賀のこと好きだから、だからこそやっぱ…津賀とはこう…ずっと仲の良い友だちのままでいたいっていうか、」
自分でも何を言ってるのか分からないまま言いながら、ちらり津賀を見るとぴくりともしない無表情な顔で俺をじっと見据える。
それはいつもの顔と違うような気がして、何だかちょっと怖く見えた。
ーだからつい、続けて言葉をつらつらと続けてしまう。
「、て、ていうかさ、俺実は…つきあってるやつが今…いるんだ、俺…。俺、はさ、それをむげにできないっていうか…なんかほら、可哀想だし、断れないし、だからやっぱりその子にも心配かけたくないし、俺…」
べらべらとそんなことを言いながら、多分俺、第3者の目から見れば超動揺しているんだろうな、なんて思う…。
でも、だって仕方ない。
だって、こんな…、同性なんて…生まれてこの方初めてだったし、
しかもこんな、まさか真面目な津賀みたいなプライド高そうなやつが俺なんか好きとか、思わないし、ありえないし、今でも何で俺なのか意味不明だし、理解できないし…
それに第一おれ…津賀とまだ話して1週間もたってなくない…?
「…金東」
ビク
「な、何、津賀」
津賀を見つめると津賀のまっすぐな黒目が少し緊張している俺を見る。
「…お前の言いたいことは、俺…わかったから」
「…あ、ぁあ、そ、か…わかってくれたか」
その言葉にただあはは…とその場を取り繕うようにして苦笑いしながら言うと、津賀が口を開く。
「…要は、金東はその子を断れないだけで、でも本当は俺が好きって、そういうことだろ?」
そう、言って。
「…」
それに、暫しひきつった笑顔のまま停止する自分。
…あれ?
何かちょっとっていうか…全然俺の言ったこと伝わってなくない…?
俺…そんなこと、言ったっけ…?
「あの…、津賀、」
「金東」
「あ、はい」
「…俺のお前の言ってることの捉え方…何か違うか?」
どきーっ
「あ、えー…っ?…と、捉え…かた?あーうん…そう、だねぇ…違う、……という、わけでは…ない、ような…ねー。あはは…」
「じゃあやっぱそうなのか?」
「…あー…はは…うん。」
「ー本当か?なら、良かった。」
「…あはは…そっか…」
「ならさ、一回俺の家来て」
「えー…!?…あ、いや…でも、あぁ、うん…行こうか…な、うん…せっかくだし…」
「来週…明日…。-今日にでもいいから、来て」
「へ!?…あ、いや…あーうん…じゃあ今日…家に…津賀の…」
「ー俺、お前のこと、本気だから」
びく
「え?」
「だから…俺、お前が俺以外じゃ駄目になるくらい、するから。…抵抗なしな?」
…どき。
…っておい。何だ今のなんだ今の。キモイ俺、キモイ俺。
キーンコーン…
「あ、じゃあ俺ちょっとトイレ行ってくるから」
「え?、…あ、あぁうん…いってらっしゃーい…」
「すぐ戻る」
「…え、あ、はい…」
ガララ…
「……」
……まずった。
やばい、どうしよう俺…。
何か流れにゆらゆら乗ったらとんでもないことに今、なってしまった気がする…。
超明らか津賀テンションあがってんだけど…
何で俺、ちゃんとお前の解釈違うって言えなかったんだよ…
…家って…マジ?
つかそんな…すぐ家なの?
何すんの?
ー俺じゃなきゃダメなくらい…
…って、え?
ーまさかさ、寝るの?
――
トサ、
「、え、うわ…!?」
「ー…じゃあ、始めようか」
え。
え、え、え、え?
そして放課後津賀自宅にて。
「ーん、あ…!?、え!?、ちょ…ちょっとま…ーんんっ…!?」
まさかと思っていたら、ほんとにそういうことだったようでした……。
ー
「あ、ちょっと…バカ、おま、アホか、そんな…うぁ、無理、あぁあ…っくすぐったいって…」
「抵抗なしって言ったよね?」
びく
そう言う津賀の眼鏡越しにある目に怯む。
でも、同時に変なぞくぞくとした、何かやばいものを感じた。
ーちゅうっ
「ーんっ、んんふ…!あぁ…津、賀、」
力強い手によりベッドの上に押し倒されたまま身動きできず、口に当たる津賀の唇に俺は息を詰まらせる。
こんな…だって、予想してない…
何も、誰もこんなふうになるなんて思ってなくて…
…でも。
だけど俺…-、
何でそこまで…嫌悪とか、かんじてないんだ?
よく考えれば、それだった。
ー
「…んんんあっ!、あぁああ、や、だ…あぁあ…津賀…恥ずかし、い…見んな、馬鹿…あぁああは、」
両手首を軽々と片手で拘束し、津賀は俺の片足を片手でぐいっと上げ、ソコが露出した部分をただ見つめた。
そのまなざしに、なんとも言えない痺れが体を走り俺はソコがまた反応してしまい、それにさらに体を痺れさせた。
力づくで逃げようものなら、多分それは可能だった。
そうすれば実際こんなこと、されずに済んだ。
恥しい目にも、
体が壊れそうになるのも、
…全部。
ーだけど
「んあ…!?、や、っぁああああああ…!!」
だけど、俺はそれを
しなかったんだ。
「おはよー」
「はよー」
「あはははは、まじで~」
「おっす、金東」
「お、おぅ、はよ」
ー翌日は、とにかく腰が痛かった。
ガタ、
「ー金東、おはよう」
「お、おはよ…」
「腰大丈夫か?」
「え!?」
「え?」
「あ、…あぁいや、だ、大丈夫…」
「ーなら良かった。」
どきん、
…ってだからオイ。
自分一体どうしたよ。
「ーねぇ、金東」
「あ、え、なにっ?」
「俺この間ローター買ったんだ」
ぶほ…!!
「な…何のために…!?」
午後の国語の授業を受けながら俺は津賀の言葉に先ほど食べたパンが出そうになった。
「何のためっていうのは…特に考えてなかったけど、…金東に入れたらどんなかなって思って」
…考えてんじゃん!!!
「おおおれ無理だよ、そんなの。絶対。そんなよくわかんないもんケツなんかに入れるとか恐怖でしかな…」
「1回だけ」
…え!?、
「いや…そんな…津賀、俺…-」
「本当に1回だけだから…駄目か?」
「…、」
「俺…金東の必死に快楽に耐える表情が、好きなんだ」
…え、?
待てよ…。それってただの変態じゃ…?
――
どさ、
「ーっておぅわ…!展開早っっ!何でもう放課後だよ!勝手に人を無理やり家に連れ込むな!ていうかちょ…、昨日ヤッたじゃん!!」
「うん、だからしない。じゃなくて、今日はローター入れるから」
「え…!?な、い、いいいいってそんなの!俺了承してない…!」
「だから…無理やりするのがいいんだろ…?」
言って、津賀はいつもなら見せないだろうその口端を上げるような表情をして、俺はまた、体に何かぞくりとしたものを感じた。
「…つ、津賀って…実はS?」
「実はっていうか…普通にSだけど」
すぐ真顔に戻って、津賀は下にあおむけになる俺を見て言う。
「し、…知らなかった。」
「金東はМだろ?」
「…え!?、-ち、違うって!俺だってSに決まって…」
「ーだってさ、俺が何か羞恥心仰ぐようなこと言ったら、金東…ココぴんぴんさせて喜ぶじゃん…?」
言ってまた、怪しげに笑みを浮かべる津賀。
いつも学校にいる物静かな津賀が学校を出てこんな顔をするなんて誰が信じるだろう?
何人の人が驚くだろう…?
俺は、クラスの誰も知らない津賀のそのSじみた顔に、もう体は疼き始めていた。
そんな俺を見て、津賀は嬉しそうに楽しそうに笑った。
「やっぱМだな…?」
びくんっ
耳元でささやかれた言葉に、俺は体を敏感に反応させびくびくと震わせ、上にいる津賀がそんな俺を見ているのもわかって、息が上がったのだった。
「おはよー」
「おはよーす」
「だっははは、馬鹿で~」
「お、金東オース」
「お、おぅ…はよ…」
ー翌日は何だか、優れない朝だった。
というのも多分…
ー…ひ、うぁ、や、怖いって…津賀、
ー大丈夫、入れるだけだから…小さいし、痛くないから…ほら。
ーう、んんあ…っ、…や、ぁあ、津賀、…
…てなわけで、
今現在進行形で、俺の体の中には生殖器でない異物が混入しているからだ。
ガタ、
「ー金東おはよ」
「、おはよ」
「アレ…出してない?」
「、出し方、しらねぇよ…」
「なら良かった」
「津賀…こんなん入れて一体どうするつもり?家ならまだしも…こんな、学校にこんなの入れてきたら…落ち着かない…変」
「ーだからいいんだろ…?」
不安そうにそう言った俺を見て、口の端を上げて、その隣に座る津賀はサディスティックな表情を浮かべ、キレイに笑った。
ー1時間目は数学の授業だった。
いつもなら、津賀に意味わかんないと言って教えてもらう俺だったが…
「…ぁ、はぁ…っ、」
今日は何だか、それどころではなかった。
「…ん、ぁ…津賀、何…何か、振動、して…あぁ…こんな、とこで、なに、ぁああ…」
原因はケツの底で震えるそれ。
そしてそれをさせているのは間違いなく隣にいるこれを突っ込んだ本人…。
ぶるぶると震えるそれに、俺は声を抑えて顔を机に付けて耐える。
「んんん、ふああ…や、だって、津賀…止めて…」
「…」
けれど、そんな俺のお願いも津賀はスルーして、数学の授業に集中する。
「…津賀…何で、…何で無視、すんだよ?…」
「数学に関することなら、口きいてもいいよ」
「…んあ、な、にそれ…」
火照る体を抑えて、そう尋ねるけどやはり反応はなくて、俺は小さくはぁはぁと息を乱しながら隣に座る津賀に近づく。
「あ…じゃ、じゃあこれ…この、問題…」
「教えてほしい?」
「、うん…しえて、ほしい」
体をびくびくさせながら伝えると、津賀は、俺に起きていることなんて何も知らないというように、いつものように淡々と問題の解説を始める。
「…てこと。分かった?」
「…ん、分かっ、た、ん、」
言うと、途端にしれっとして前を向きだす津賀。
俺は、一人でこれに悶えるのが嫌で、恐怖で、慌てて津賀をもう一度呼ぶ。
「あ…津賀、待って…んん、俺…これ…お願、止めてほしい…」
ーでも、やっぱり数学に関することでないためか、耳を貸さない津賀。
そんな俺の苦痛の長い1時間目の授業が終わって、俺は急いで津賀を残し1階の人のあまり来ないトイレに駆け込んだ。
個室に入り、即座にズボンを下げ、パンツを下げ、びくびくとして象徴しているソレを手早く抜いてから、俺は後ろへと手を回した。
津賀のあのかんじでは、もしかしたら今日一日これをここに入れておかなければいけなくなると思った。
それは流石に拷問で、何より学校でこんなことをして周りにばれるのが嫌で、怖くて、俺は焦って震える手と動機を隠し切れない。
つぷ、と自分の穴に指をまず1本入れて、あぁ…と小さく声を上げた。
中のローターはまだ小さく振動しており、中の粘膜を性感帯へとさせていく。
やっとその指を奥まで入れて、その震えるものが指に当たるが、上手く掻き出せない。それどころか、どんどんと奥に行くようで、ますます焦る手。
はぁはぁと言いながらその間にも感じて仕方のない刺激に、俺は眉を悩めかせながら休憩中ずっとトイレの個室で自分の指を入れ、一人体をぶるぶる震わせた。
さっきイったのに、またイきそうになって、そうして遠くの方でチャイムの音が響いて聞こえた。
「…あ、い…いかなきゃ…」
それに俺は、赤い顔をさせたままよろよろとしながら教室へと足を運んだ。
ガラ、
はいると、クラスの目が俺を見て恐怖する。
「ー金東、遅い。何処行ってたんだ」
「…すみませ…。トイレに…行ってました」
「トイレならさっさと授業が終わってから行くようにしろ、いいな?」
「はい…」
言ってよろよろと席に着くも、皆が俺を首を傾げ見るのが分かった。
…それもそうだ。普段ならこういう場合冗談めかしくして何かジョークをほのめかす俺が、今日はまるで別人のように教師の言うことに素直に返事しているんだから。
けれど、今の俺にそんなことを一々気にしている余裕はない。
どうにかしてコレを…止めさせなければー…
「…つ、津賀、」
「…」
「…-、お願、…お願い…。無視、すん、な…よ、…俺、無理、今日ずっと…は、ムリ…か、らだ、体…壊れる……、から、だか、ら」
「…」
「取って…、本当に…んんあ、はぁ、ぁあ…津賀…ァ、頼む、から…いちい、ち、トイレ、いけな…体、ずっと…熱くて…俺…。…津…賀、…はぁ、津賀…津賀……」
「…」
ー…っ
「ー…、――津賀…ッ!」
俺の目にはー、
ただ黒板に向かう無表情な津賀の横顔が、相も変わらず、…映っているだけだった。
ー
「金東。」
ビク、
2時間目が終わって、俺はまたよろよろとして、先ほどのトイレへ向かおうとした。
でも教室の後ろドアまで来たとき、誰かが俺を呼び止め、一瞬体をびくつかせおそるおそる後ろの方を、振り返る。
「…、あ…」
そうしてそこにいたのは、
最近彼女になった、あの女の子だった。
「金東…、今日どうしたの?」
びく
「、え?…何が?」
女の子の心配そうな顔をして聞いてきた質問に、またびくんとする。でも、あくまでも平然を装って、そう何とか、俺は口を開く。
ー視界の先に、窓際の席の方に一人座る、津賀が見えた。
「だって、…金東、今日…ノリ悪いし、それに顔、何か赤くない?体調、悪いの…?」
どき
「、…いや、俺、別に普通だよ。大丈夫、そんなんじゃ…ないし、全然…元気で、ノリとかはほら、やっぱ、気分だし…-だからまじ大丈夫、だからさ…?」
「…金東、」
「でも、…心配してくれて、ありがとうな…?それは俺としたら、嬉しいことだし、それに」
「ー金東、…でも私、全然そんなふうには、平気そうには…見えないよ。…やっぱり、何かあったんじゃって…私、」
どきっ、
「ー、…ごめんっ。俺、行くとこ、あるから、はなし…また後でい?」
「え…?」
「ごめん、すぐ戻るから、」
「ーあ、待って金東っ」
…、
「、な…に?」
捉えられる腕。
熱い、立っているのもつらい、体。
「…あの、さ…今日、一緒に帰んない?」
「…ん、…え?何、で?」
「だって私たち…付き合ってるのに昨日も、一昨日も金東先に帰っちゃって一緒に帰ってないし…」
言って、頬を少し染める女の子。
「ー…あ、あぁ、そうだ、ね…。確かに、かえってない、よね」
それに無理やり苦笑いのような表情を浮かべ答え、女の子がこくんと頷く。
「…だから、今日はかえろ?」
「あ、うん…分かった。帰ろう…一緒に、」
ひきつる笑顔を浮かべ、うんうんと何度も頷く俺。
「ーあとさ、今週の土曜日、デートしない…?」
「え…?、あぁ、デート…?」
休憩時間がどんどんと削られていく中、俺は口の端をぴくぴくと震わせながらそれに笑顔を浮かべ言った。
…足は震え
口から、変な声がでそうになる。
「ー金東と一緒にどっか行きたいんだ、私」
女の子の後ろには、教室で、クラスメイトのわいわいはしゃぐ様子が見える。
「ーあ、ぁあ…そうか、…分かった。」
――どき
そう答えて、瞬間、
視界に向こうに座る津賀と目が合って、俺は体を反応させる。
津賀の顔が、目が、明らか俺を見ていて、全身の熱が、騒ぎ出すー。
「…金東?」
…そうしてしばらくその目に体を固まらせていると、不意に津賀が笑った。
瞬間嫌な予感が体を駆け巡り、
かと思った瞬間にソレは、
「ー……ふ…ん、ンんん……っっ!?」
…不意にその後ろで震えていたソレは、
ー急に大きく、先ほどとは比べ物にならないくらいの強い刺激を与え、
震えだした。
「ー金東…っ?」
途端、かくんとして、その場にひざをつく俺。
「金東、どうしたのっ?大丈夫っ?」
女の子の手が肩に触れ、心配そうに俺を見てくる。
…俺の体はびくびくと震え、息は上がり、ソレはブーブーと強すぎる刺激を与えてくるそれに、口を押え俺は耐えた。
「あ…はぁ…っ、はぁあ…っんぐ、…」
「、…金、東?」
そのまま女の子の方を見上げるとー、…少しだけ女の子の頬が先ほどよりさらに赤みが差した気がした。
「ー何々?どうしたの?」
教室から男友達がやってくる。
「あ…今、何か金東…体調悪いみたいで、」
「え、まじ?金東が?風邪とか、らしくなくね?」
「…あ、だ…だよ…ぁ、…な?…」
顔は上げず、ひざをついたまま震える声でそう答えると、その男友達が少し黙って、不意にしゃがんで俺と同じ目線に立ちぐいっと強引に俺の顔を上げる。
「お前どうし―」
そこまで言って、男友達は俺の顎をつかんだまま目を開いて続きの言葉を発さないまま動きをぴたりと止める。
「…、おま、え…どうした?…何でそんな、」
ー…そんなうろたえるような言葉を発してくる男友達を俺はそのままうつろな目をして見上げ…、
瞬間にそいつから、頬を紅潮させ息をのむ音が聞こえる。
「…、な、金東お前、何があー」
動揺するような男友達に俺は、無意識に手を伸ばし、すぐ近くにあるそいつの腕をつかむ。
「…は…ぁ…、もう……俺……ぁあ…げんか、い……」
「…、え?」
勝手に浮かぶ涙と赤く火照った頬、震える体を分かっていながらも、俺はもう体に感じる言いようのない感覚に、たまらず男を見上げ、助けを求めるようにしてそんな行動を気づいたら…、取っていた。
「…金、東…」
男は、喉を鳴らして、俺に向かって手を伸ばした。
ー俺はそれに、身動きのとれないままぼうっとした目で見つめ、
教室でこちらをちらちら見るクラスメイトが見えー
そして
「何大事な友達に興奮してんの?」
頭上から、
多分、…俺が本当はずっと求めていたんであろう人の声が
今ようやく
聞こえた。
ーどさっ
連れられ、やってきたその保健室のベッドに俺は半ば投げられるようにそこへ押し倒された。
「…あーあ、全く…何他のヤツに助け求めてんの?」
そうして上に乗った津賀が…
さも機嫌の悪そうな声で、下ではぁはぁと息をする俺を見て言った。
「…俺が助けてくれないからって、それは駄目だろう?」
言って、俺の頬に手を添える津賀。
「こんな赤い顔して…涙目浮かべて、口から唾まで垂れ流して…」
津賀の手が、言いながら下へ移動し…、
首筋をつーっと長い指が伝い、鎖骨を撫で、俺はびくりと体を震わせる。
「…こんなエロい顔して…他のヤツまで誘惑するなんて、そんなのさ…俺は許せないし、…すげぇいらつくんだけど…?」
言って、不意に津賀の顔が首元に埋まり、そして何かちくんとした感触に俺は眉をしかめる。
「…あ、あぁあ…痛、…な、に」
「お前は…俺じゃなきゃ、駄目なんだよ」
問うと、津賀はそう言って、傲慢に笑った。
そうして俺がそれにまた固まっていると、津賀が俺のシャツのボタンを外しだし、ズボンのベルトを外しだす。
「あ、…なにっ?津賀、待っ」
そんな俺の言葉なんて遅すぎて、津賀に熱く疼いた体を全て、さらけ出してしまう自分。
トランクスまでズボンごと一気に下されて、俺のソレが外気に侵されびくびくと震えた。
「…金東、エロい。」
赤くとがった胸の突起部分と、たちあがるソレと、目から溢れ出て滴を頬に伝わせる俺を見て、津賀は眼鏡越しのその目をぎらぎらとさせた。
「あぁあ…見んな、って……あああぁ、」
それに、無理やり足を閉じようとする俺だったが、その足を両手で左右に開き、それをさせない津賀。
この状況に、俺はまた息を乱して、津賀を見上げた。
「さっき、何でトイレ行ったの?」
そうしてその格好のまま聞かれ、俺は少し躊躇する。
「…そ、れは…だって、津賀、が…後ろの、取って、くれない、から、」
言うとふーんと津賀は言う。
「じゃあトイレで一人で自分の穴に指突っ込んで、あんあん感じてたわけだ」
「ーな、…違っ!、…そんなんじゃな、取ろうとしてやっただ、」
「ーじゃあそれ再現してみて」
、ー…え?
その言葉に、俺は目を見開いた。
「さい、げん…?」
「ーそう。本当に取ろうとしてただけならさ、それやって証明して見せて。感じてたわけじゃないならいいだろ?俺にやって、見せろよ、今すぐ」
言って、津賀は俺から退くと、無表情なその目で俺を見つめた。
…そ、んな…
こんな…いくら、なんでも…これは…
「ーしないってことは…、やっぱ自分の指に感じてただけなんだろ…?金東…?」
…、
「だから、違う…っ、そんなんじゃない!、俺はー」
「ーだったら早く見せろよ」
びく
低く、冷ややかな目に、俺はまた怯む。
俺は、ベッドの上で、体をゆっくりと起こし、四つん這いになって右手を後ろへと持っていく。
「あぁ、待って。それ駄目。やるなら、俺に見えるように、足左右に広げて、お尻も浮かす感じで、穴に差し入れしてるとここっちに見えるような感じでしないと、な?」
その言葉に、四つん這いのまま体を固まらせる俺。
「…津賀、…待って、そんな、ムリ…」
「無理?どうして?」
「…だって、そんな…恥ずかしすぎる……」
「恥しい?何で?だって俺は別に、お前の羞恥なとこを見たいんじゃなくて、お前の言ってることが正しいかどうかを見るだけだよ?」
「…でも、」
「さっさとしろよ」
その言葉に、体はびくりと震え、怖さだけじゃない、何とも言えない刺激が全身に駆け巡った。
俺は、津賀に向き直って、津賀に見えるように震える足をゆっくりと左右に広げた。
津賀の視線がソコを食い入るように見、俺はたまらずソレを大きく反応させた。
でも津賀はそれについて特に何も触れず、俺がする次の行動をただ静かに待っていた。
それが逆に俺は恥ずかしくて、顔を真っ赤に染めた。
もう、自分が何をしているのかも分からないままに、俺は手を、足の下からくぐらせ持っていって、そのまま指を、穴に突き刺した。
瞬間、ああ…と声が漏れ、慌てて下唇を噛む。
感じてはいけない…俺は奥にあるソレを、取ろうとしている、だけなのだから。
「…、ん…、……っ、ん、」
声を押え、指を奥深くまで侵入させていく俺。
でも、中々届かないその異物。
俺は少し腰を浮かせ、指を付け根まで入れ、それを探った。
ーすると指の先に当たるソレ。
俺は微かに震えるソレを掻き出そうと指を入れ動かした。
「…んっ、んん…っ、く、…ぁ、い、…ぁ、は…っ」
見られていることの恥ずかしさと、勝手に感じてしまう体に、俺はぎゅっと目をつぶって耐えながら、指をぐいぐいと入れ、声を抑えてローターをとることに専念した。
ーでも、目をつぶっていても、まぶた越しに感じる津賀の視線に俺はびくびくと自身を震わせてしまう。
そうして気づけば、自身にイきそうになる予兆を感じて俺はそれを抑えるのに必死だった。
「…指、1本じゃ取れないんじゃない?」
しばらくして、津賀がそう言って、俺はその声に目を開く。
「…え?」
目を開いて見た津賀は、無表情だった。
「ーだって、1本じゃ全然取れそうにないっぽいし、2本の方がとれるんじゃないかと思って」
平然としてそう言う津賀に、指を入れたまま俺は固まっていた。
「…あ、でも……」
「…」
何か言おうとして口を開く俺をその無表情にこちらを見下げる男が見て、俺は怯えながらも、ぐっと唾を飲んでおそるおそる声を出す。
「…俺、あの、こんな…の、もう…無理、だよ…。俺、もう…もう…恥ずかし…はずかしくて…おれ、死にそうで……だから、もう、俺…もうしたくな…い、これ以上、できな…い。こんなの…こんなの、…変、だし、俺は、…こんなことなん、て、津賀と、こんなこと、するなんて俺は…望んで、な…い」
震える声で俺はそう言って、津賀はしばらく押し黙った。
「…ふーん。そうなんだ…」
冷ややかな目が俺を射抜くように見据える。そして、
「…でもさ…それってただ単に、自分がうそつきになるの嫌で言ってるだけだよな…?」
「え?…」
見上げると、津賀がこちらへ少し近づきそういった。
心臓がどくんと、大きな脈を打って、近づく津賀から体を無意識に退ける。
「感じてたわけじゃないんだよな?ただ取ろうとしてただけって…言ったよな?」
「、い、…言った、け…ど」
近づきすぎた津賀の顔が鼻をかすり、目の焦点が合わずに答えた俺のそれに、津賀は口の端を上げ、笑った。
「じゃあさ…、」
ぐ…っ
一瞬、自分の体に何が起こっているのか分からなかった。
「今すぐにでもイきそうになってるコレは何だよ」
俺は、目を開きー
体をのけぞらせ津賀により思い切り掴まれたソレに感じる刺激に、体に何か電流のようなものが走るのを感じながら、天井を見上げたー
「…はぁ…っ、はぁ…っはぁはぁ、はぁ…っ」
ーベッドに倒れこみ、俺は淫らにまだびくびくと震え液を流すソレを感じながら、生理的な涙でぼやける視界の中に映る津賀を見つめていた。
「…クス、金東…感じ過ぎ」
その言葉に、俺はびくりと体を震わせ何も言い返せないまま唇を噛んだ。
「津賀、…変態だ…ひどすぎ…おれが、こんな必死になってんのに…笑って、無視して…お前、ひどい…最低……」
「ーでも、そんな最低で酷い俺が…好きなんだろ…?」
「ー、…」
それに何もまた言い返せない俺に、津賀はフ、と笑って俺を見た。
「…ほらな?お前は俺じゃなきゃ駄目なんだよ…初めから…」
「…っ」
「言ったとおり…俺じゃなきゃ駄目になっただろ…?」
口端を再び上げるその男に、多分おれは、気づかないうちに、恋をしていたのだと、こんな状況になって、今、初めて気づいた。
…そうだ。そうだった…。
そうだったんだ……。
目立たない津賀が、何となく気になっていたのは、
数学を教えてもらうだけであんなにもうれしかったのは、
友達に津賀のことを言われ、不愉快な気分になったのは、
…・・・全部
「…お前は、俺がずっと、好きだったんだよ――」
……そう、だったんだ…
「…は、そういう、オチかよ……」
俺は横たわったまま、そう言って少しだけ口元を上げた。
横に向いていた体をあおむけにさせると、目の前に津賀がやってきて、津賀の柔らかな唇が自分の唇と重なった。
少しして顔を離してこちらを見る津賀と、俺は、暫し見合って、それから舌を絡め合った。
「んん…っ、ふ…あぁ…津、賀…」
「…金東、彼女と別れて」
「…んっ、でも…デートの約束…した」
「知ってる」
「んんんふ…っ、あぁああっ…な、んで…」
「お前のこと…いつも見てるから…知ってる」
「いつもって…-んんっ」
「だから俺…本当は金東がトイレで一人で指突っ込んでたのも知ってる」
「ー、ん、な…っんで…あぁあ」
「だから、お前が好きだから…」
「…んんっ…津賀、…それただのへんた、」
「ー知ってる。…だから、金東と関わりたくなかったんだ」
「…、…んん、ふ、」
「こんな…こうゆうことするの俺が好きって知ったら…金東…俺から離れると思った…関わったら、こうなるってわかってたから、だから…嫌だったんだ…俺」
「…津、賀、」
「…まぁでも実際、金東超ドМだったけどな」
「、…っ…んだよ、何か文句あるのかよ…?」
「ううん、まさか…。良かったよ、本当に…-」
「…、あぁ、そ…」
「……」
「…んん、…、…何」
「…絶対、彼女と別れろよ」
「分かってるって」
「あとそれでさ…今からヤっていい?」
「ー。え、?」
「ローター、取るし。いい?」
「…い、いや、こんな、学校、で…」
「お願い」
「…い、いいや…そんな…む」
「お前が好きなんだ」
ーちゅっ
「…、津賀…ずりー…」
「そう?」
…いや、本当に…。
ーそれから、俺は津賀にようやくローターを抜かれ…と思いきや、その後ローターで散々イかされた挙句、津賀によって何度も突かれるという結果に終わり…、
そうして俺は次の日、体調を崩しました…とさ…。
ハハ…。
まじ、笑えねー…。
完…。
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