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40.嫉妬するだろ!
-
…
プルルル、プルルル…
「はい、もしもし」
「あ、枷くん?おはよ〜」
「何の用ですかゆずきさん」
「枷くん早起きなんだね〜、今まだ7時だよ?」
「普通ですよ7時なんて」
「でもサラリーマンの人が休みの日に7時起きなんてあんまいないでしょ〜」
「何の用ですか、俺朝食作ったりとかするんで切りたいんですけど」
「うわあ〜〜っ!朝食!?うわ〜あり得ないわ〜枷くん良い嫁になるよほんと」
「…それはどうも、そして用がないなら本当に切ります」
「あ〜っちょっと待ってちょっと待って」
「何ですか」
「昨日さ、あの人とはどうなった?」
「…は?」
「いや〜枷くんいきなり帰っちゃうし、あ〜これは今夜激しく抱き合ったのかな〜とか」
「…それをどうしてあなたに一々報告しなければならないんです」
「え、良いじゃん。私だってまだあの人に少し思い入れあるけど、それよりも男同士の絡みとか知りた」
「ーー切ります」
ピッ!
「枷〜……、何してんの?…」
「あぁ、先輩。起こしました?すみません今イタズラ電話がかかってきたもんで」
「マジかよ…、怖いな…」
「ええ、本当に。先輩も気をつけて下さい」
「分かった…」
「先輩、こっち来なくていいですから先に顔を洗ってきてください」
「何だよけち〜」
「何です、俺に抱きつこうとでも?」
「違うわ馬鹿っ!」
ーー
…
「先輩、」
「なんだよ」
「先輩って、俺のこと好きなんですよね〜」
「……何だよお前急に、きも」
「好きなんですよね〜」
「だから朝から気持ち悪いんだよご飯が喉に詰まるやめてくれ」
「とか言って好きなんですよね〜?」
「面倒くせぇなお前ったり前だろ好きじゃなかったらこんなふうに朝から一緒に飯食うか馬鹿」
「そうですか〜そうなんですか〜」
「……まじキモいよお前」
「ご飯没収しますよ」
「ーすみません嘘です」
ー
プルルル、プルルル…
「はい、もしもし」
「あっ、枷〜?」
「何の用ですか夏川先輩」
「いや〜久しぶりにさ〜ちょっと会わね〜?」
「何で」
「何でって、暇だから〜?」
「何をするんです」
「何をって、エッ」
ーピッ!
「枷、今日お前ずっと電話掛かってきてね?」
「そんなことないですよ。掛かってきたのは数えて二回だけです」
「何だよそれっ!俺なんか一日に一回も掛からないどころか一週間に一度もないぞ!!」
「一ヶ月に一度もないでしょ」
「お前なんか嫌いだ!そこはフォローしろよッッ!!」
「本当のこと言ったまでですよ」
「なんっっなんだよおまー」
プルルル、プルルル…
「……はぁ」
「何だよ、またかよ」
「さっきと同じ人です」
「友達か?」
「高校の時の、先輩です」
「先輩と友達なのか!?」
「ええ」
「すげえ〜な〜お前、俺なんて先輩とか後輩の友達1人もいねぇぞ」
「あなたの場合、同年代に友達がいたとしても山野さんくらいでしょ」
「おっっっっまえはもう知らない!」
「あ、何はぶててるんですか、そんな怒らないでよ」
「ーってめ!、そうやって人を猫みたいに襟を掴んで引っ張るなよ!」
「先輩には友達なんていなくても良いんですから」
「なんっっのフォローだよてめぇそれは殺すぞ……ッ!!?」
プルルル、プルルル…
「…切れませんね」
「てゆうか何で取らないんだよ」
「面倒くさいから」
「…お前先輩を大事にしろよ」
「先輩は先輩でも、俺は先輩のことしか大事にしませんよ」
「、てめぇっっ!!…そうやって後ろから耳を噛むなよ…ッッ!」
「跡がついて真っ赤になりました」
「この野郎…っっ!先輩を大事にしろよこの野郎っっ!」
「もう一回出てみます」
「おぉ、それで俺を捕まえなくていいからさっさと腕離せ馬鹿力」
「やです」
「ーてっっっめぇ…」
ーピッ
「はい、もしもし」
「あ、枷〜っ切んなよお前〜」
「あなたが変なこと言うからでしょ」
「変なこと〜?なに、エッチが駄目なのかよ」
「俺はもう恋人いるんです、ですから先輩とそんなことしません」
「え〜良いじゃんしようよやろうよ〜」
「他当たって下さい」
「今失恋したばっかで俺傷心者なんだよ枷〜」
「他当たって下さい」
「まあそう言わずにさ〜」
「他当たって下さい」
「ちょっとだけ」
「他当たって下さい」
「……何だよお前そうやって」
「じゃあ用が済んだなら切りますさようなら」
「あ!ちょっ!?」
ーピッ!
「…お前、最後の方…他当たって下さいしか言ってなかったぞ…?」
「そうですか?気のせいですよ」
「てゆうか何の話し?どういう意味なんだその言葉」
「さあね、くだらないことです」
「ーおい!話逸らすなよ!」
「話すほどでもないです」
「何だよ!何か隠してんだろ!変なことって何!?何だよそれ!」
「あー」
「おい!!何処にふらっと行こうとしてんだてめぇ!」
「何ですか知りたいんですか?」
「、…ったり前だろ!そんな、恋人…の、友達のこととか、普通気になんじゃんかっ!、」
「……」
「…な、なんだよ?、」
「ー引かない?」
「え、?」
「俺のこと軽蔑しない?」
「……え、…う、うん」
「さっき俺、先輩に誘われてたんですよ」
「ーえ?」
「今日エッチしないかって、誘われてたんです」
「ー…………な、……え、」
「男の先輩です。高校の頃、俺その人とセックスフレンド的な感じだったんです」
「、え、えぇええぇぇえええ!?」
「先輩、大丈夫ですか?」
「……な、お前…そんな、……ふ、ふしだらな……ッッ」
「何ですか酷いですね、先輩だって元奥さんとそういうことしてたくせに」
「なっ、そ、それは…!だって、恋人だったしっ!そういうのするし!」
「それとおんなじです」
「ちげーーわ馬鹿っっ!お前のは、セックス友達なんだろ…!?ありえねーだろ!」
「恋人だろうがセックスフレンドだろうがヤることは同じ、関係が体のみかそうでないかだけの話です」
「ーいや、それ“だけ”で済ませていい話じゃないと思うんだよね…!?かなり違うよな!?それ!?」
「まあ、今はそういうの全くないので安心してください」
「してたらまじ即行別れるわ!!」
「あとは普通の友達ですからね」
「当たり前だ馬鹿…!!」
プルルル、プルルル
「…ちっ。しつこいな」
「何で今はそういうのないとか言ってるくせに今日はやたらと急にきてんだよ」
「分かりません、確か失恋したとか言ってました」
「うっわ、可哀想に…。男か?」
「でしょう」
「可哀想に…」
「先輩は優しいですね。セックスフレンドに同情の念を抱くなんて…」
「ーその言い方やめろよ!なんかやだっ!!俺がやだっ!!」
「まあ、ちょっと待って下さい。もう一度取ってみます」
「おぉ」
ーピッ
「いい加減キレますよ先輩」
「枷、お願いだから少し話すだけでもできね?」
「無理です」
「どうして」
「俺はあなたと関係絶ちましたよね、大分昔に」
「いや〜、だからそっちはせずに、普通に友達として会おうよって意味」
「信じられませんね」
「どうして」
「さっきしよしよって何度も言ってきたじゃないですか」
「だからもうそれは諦めたから〜。な、会おうよって。俺失恋したんだってば〜っ」
「友達他にいないんですか」
「いるけど男の話なんてお前くらいにしか話せねーだろっ」
「ホモ友は俺だけですか」
「そういうことだ」
「……はぁ。……あぁはいはい…分かりましたよ。そういうことなら、まあ行きますよ」
「おっ!マジかっっ!ありがとう枷…っっ!」
「その代わり話すだけです。ホテル連れ込もうとしたら警察に訴えますから」
「分かってるって!」
「じゃあまた後で。何処行けばいいですか?」
「じゃあ○○○の喫茶店で」
「分かりました」
ーピッ
……
「……え。……枷、行くの…?」
「ーええ。何か本当に弱ってるみたいなので。ホモ友達は俺しかいないって、失恋話とか他の友達にできないらしくて」
「……」
「すみません、先輩。じゃあ少し行ってすぐ帰りますから」
「……」
「じゃ、留守番お願いします先輩」
「ーーあっっ!!待って、俺も行く…!!」
「……。ーえ?」
「…、…だ、だってなんか、心配だし……そんな、せっ、セックスフレンド…とか、…もし何かあったら、…絶対やだ、し…」
「……。」
「……、駄目…かよ?…」
「……。…別に、良いですけど……」
「じゃ決まり!」
「…………」
ーー
「ーあ、ねえねえ君さ〜」
「え?」
「俺上手いよ〜〜今日どう?」
「…え、…上手…い?」
ーグイ!!
「先輩フラフラしない、喫茶店はこっち」
「え、…あ、あぁ」
「油断も隙も無いですね」
「は?」
「………」
ー
「あ、枷〜こっちこっち」
「こんにちは。ちょっともう1人いるけど良いですか」
「え、その人何?恋人?」
「まあ」
「、…こんにちは」
「どうも〜、あっ、ネコ同士仲良くしようね〜」
ーベシッ
「っった、何だよ枷!!」
「変なこと言いながら先輩に握手求めようとしないで下さい」
「何だよ面倒くせぇ、てゆうかあなたも先輩なんだ、俺も枷の先輩」
「はぁ…、」
「名前何て言うんですか?」
「佐山…です」
「歳はいくつですか?」
「33です」
「えぇえっっ!!?」
「何をそんなに驚いてるんですか、先輩がびびってます可哀想に」
「だ、だって、全然見えないし」
「まあこの人は大人感ゼロですから」
「ーおいっ!」
「へーぇ、可愛いねぇ〜。俺より下かと思ったくらいなのに」
「ちょっと何普通に先輩のほっぺ触ろうとしてるんですかやめてください手を膝の上に置いて下さい」
「なーんーだーよ、少しは触らせろ」
「ーーはあああ?」
「……嘘です…すみませーん…」
「…枷…」
「あれ?どうしたんですか先輩。知らない人がいるから落ち着かないんですか?ジュース頼みます?」
「う、うん…」
「何飲みます?ビールはやめてくださいよ、お昼ですから」
「じゃ、じゃあ…リンゴジュース…」
「分かりました。すみませーん」
「はい、ご注文ですか?お伺い致します」
「リンゴジュース一つ下さい」
「かしこまりましたー」
「……なんつー過保護……」
「別にそういう意味じゃないです。先輩は俺の上司でもありますし」
「だからってお前子どもの注文取ってあげるみたいに…」
「そういうこと言わないで下さい、先輩の顔が赤くなっています」
「ーそれ言わなくていいよお前…ッッ!!」
「へ〜何かますます全然33に見えない〜てゆうか態度が乙女でかぁわいい」
「………」
「先輩を虐めてあげないで下さい」
「えっ、今の褒め言葉なんだけどっ!?、」
「先輩はそういうの望んでない人です」
「え〜、てゆうかすっげ〜絡まれそうなタイプだよね、佐山さん」
「あ、そうです、それなんです。ここらも多いですよねそういう人、なのに何でこんなとこに呼ぶんですか」
「え〜?だってお前だけなら別に平気だろうと思ってたから〜」
「さっき先輩絡まれかかってたんですから。あなたのせいで」
「何で俺のせいだよ?!、来るなんて知らねぇよ」
「……す、すみません………」
「あ〜良いんですよ先輩。気にしなくていいですからね、すみません怖かったですよね〜びっくりしましたよね〜よしよし怖くないですよ〜ね〜」
「…っちょ、…俺が悪いの!?、てゆうか扱いオイ!!?」
「で、失恋の話がどーのこーのって何ですか」
「急に振るなおいっっ!」
「年上ですか、年下ですか」
「年下」
「へえ〜」
「可愛い系の。ふわふわの。」
「先輩好きですよね〜そういう女の子みたいな男のコ」
「そ。いーじゃん、可愛い系の子が急に強引にどさあっと!押し倒してきたりとかしてきたらさぁ、俺もうたまんない…」
「ー先輩、佐山さんが怯えています」
「えっ!?、…あ、すみません、えっ、てゆうかホモの人じゃなく?」
「先輩は一応ノーマルです。俺がこっちに引きずり落としました」
「うわあ…、佐山さんひさーん……」
「そんなことないです、俺たちはいつもラブラブ全開です、ね?先輩」
「…………はい」
「………おい。今強制的に返事返させられたようにしか聞こえなかったぞ…」
「で、その年下の可愛い系のふわふわ君に振られたんですか」
「…あ、あぁ…まあ」
「可哀想に、としか言えません」
「だって結構順調にいってたのにだぜ〜〜っっ!?他に好きなやつができたとか言われて俺は…っ、俺は…っううぅっ、」
「…可哀想に…」
「ーあっ!佐山さん分かってくれます!?分かってくれますぅう!?」
「え、…いや、…」
ーバシッ!
「先輩の手をぶんぶん握って振るな!」
「…ったい……何だよひでぇ…」
「枷…、…先輩なんだからそういうふうにしたら…」
「ー優しいんですねぇっ佐山さんってっっ!!何でこんなやつと付き合ってるんですか疑問です、何なら他に良い男紹介しますよ。タチの方でよろしいですね?」
「ー先……輩……殺しますよ………」
「……、……佐山さん……ごめんなさい…。こいつからは逃げられないかと…。力になれず、すみません……」
「…え?、…ぁ、いえ。…俺は、別にこいつのこと……す、……すきで、一緒にいるので…」
「…うわぁ。マジですか…」
「も〜先輩こんなとこで好きだなんて何言ってるんです、あ〜もう、リンゴジュースを喉に詰まらせたんですね、器官に入ったんですね?大丈夫ですか?背中をさすってあげますよ大丈夫ですか?可愛いなあも〜」
「………お前、ちょっと見ない間に随分変わったなあ……」
「で、話の続きは何ですか?」
「ーえっ、終わりだよ!?、もう終わりだよ!?」
「あ、そうですか。じゃ、先輩帰りましょう。ここにずっといたらハイエナにたかられっ放しで危ないですからね」
「えっ!?あっ、ちょっと待てよ!?、俺の傷ついた心を癒せよ!!何か優しい言葉かけてよ!!」
「えー…」
「お前何でここ来たんだよ!?」
「じゃ、次は頑張ってください、先輩、ファイト、ガッツですよー」
「…何だよその棒読み応援メッセージ!!!しかも全然嬉しくない!!」
「じゃ、帰ります。先輩、お金はあっちの先輩が払ってくれます。早く出ましょう」
「食い逃げかてめーーーっ!!すみませーーん!あそこに食い逃げがいますよーーーっ!?」
「お客様、…申し訳ございませんが、店内ではお静かにお願い致します」
「えっ!?、……あ、いや……す、すみません………。…」
ーー
…
「ー先輩、ね?何もなかったでしょ?変な誘いとかも、何もなかったでしょ?」
「…ま、まあ」
「今は本当に、先輩一筋ですから。てゆうか、さっきの人は好きとかじゃありませんでしたから」
「…うん」
「先輩…、…少し不安にさせました?」
「……」
「……ん?」
「……、…け……結構…」
「…。…すみません…、先輩がもう会うなって言うなら、もう会いませんよ、さっきの人とは」
「そ、それは、…」
「…ん?」
「……べ、別に……今はそういう、変な関係とかじゃないなら、‥……友達と、……してなら、……全然、大丈夫………」
「……先輩…、」
「………で、でも、」
「…ん?」
「……ちょっと……、………」
「…ん?」
「…、…………ちょっと…ってか、…かなり、……すごく、」
「うん、」
「……………し、………嫉妬、した………かも……………。…」
「ー」
そして2人は………(略)w
今日も2人は、順調にラブラブ全開なのです。
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