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42.俺と恋人と+1!後編
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ー
「枷〜、お前どうやってこんな調理技術身につけたの?」
「………」
「俺、同じ男だけどさ、ここまで普通作れるの?つーかここまでできたら逆に引くくね」
「……」
「あっ、そういえばゆきちゃんは料理できてたけど若干塩辛かったりしてさ、あっ、ゆきちゃんっていうのはその前話した年下の付き合ってたコなんだけど、前に」
「ー先輩、美味しいですか?」
「、…えっ?、あ、…ぅ、うううん、」
「良かった、初めてこれ作ったんですよね。美味しくなかったらどうしようかと思って」
「ーえっ…、な、…お前これ初めて作ったのかっ?、」
「ええ。先輩食べたいなぁ〜って前独り言で呟いてたので」
「…、…そ、そんなことわざわざ聞かなくても…いいのに」
「え?ーあぁいえ、別に聞こうとしたわけではなくて、俺は常に先輩の些細な言葉はいつも日常的に聞いてますから」
「…、、」
「ー何だよ俺の話を聞けよ…ッ!」
「先輩、食べ終わりました?ついでに先輩のお皿も持っていきますよ」
「え、あ、あぁありが」
「ーーおいッッッ!」
「夏川先輩」
「あっっ、何だよ枷何だよ枷っっ?俺に何か言いたいことでもあ…」
「それ食べたらとっとと出てって下さい洗い物は気にしなくて良いんで、今日はお疲れ様でした出口はあちらですさようなら」
「ーは…な、…何だよそれ!?」
「先輩、洗い物俺しますよ。関係ない人の物まで先輩には洗わせられないので」
「…えっ?、…いや…でも、お前料理もして、洗い物まで…」
「ー良いんですよ。今日くらい、俺がしますよ」
「…、…でも」
「おいぃいいい!だから無視かよおいぃいい!」
「ーは?勝手に無理矢理居座って夕飯まで食べた人にそんなことを言われても困るんですけど、てゆーかさっさと出ろ」
「…え、やっ、…ははは、それはさ〜」
「先輩、だから洗わなくていいですから俺しますから」
「や、いいよ…、お前に全部全部やらせたら…」
「良いんですって。ほら、先輩は座ってゆっくりしてて下さい」
「…、でもさ…」
「全然これくらいできますから、ね?」
「…、」
「…。…枷ってさ、前から言いたかったんだけど、佐山さんのことちょっと甘やかしすぎじゃない?」
ーーーードクン
…
「……はい?」
「料理して、洗い物して、買い物して?それに必要以上に佐山さんの身辺の手伝いするとこあんじゃん。それってどーなの、つーかそれって、恋人同士って言えんの。何か変じゃね」
「ー……」
「…何が言いたいんですか」
「ー俺には、お前と佐山さんは恋人同士っていうより、ただの世話する人と世話されてる人、くらいにしか見えないね」
「喧嘩売ってますか…?」
「だって事実なんだからしょうがない言って何が悪いの、つーか、…それで枷のそういう態度に甘えちゃってる佐山さんってどーなの?」
「…ぇ、」
「………先輩俺キレますよ」
「おかしいですよね〜?てゆか、先輩なのに後輩に何から何までやっちゃってもらって、あなたってそれで何とも思わないんですか?」
「え…?、」
「悪いな〜とか、世話かけすぎてるな〜俺〜とか、思わないんですか?後輩ならそれくらいするもんだとか?」
「……ち、ちが…」
「枷も枷だけど、…でも、あなたもあなたですよね」
「…」
「本当に好きなら、こんな不平等な割合の役割になんてつきませんよ。こうなってくると、枷の方に佐山さんへの想いが偏ってるとしか見えないというか」
「…先輩」
「……ねぇ、佐山さん…?自分でも本当は分かってるんでしょう?甘え過ぎてるって、必要以上に大きいこいつの想いに寄り縋ってんでしょう…?好きなんかじゃなく、あなたはこいつの存在にただ居心地が良いと感じているだけーー」
「…っ」
「ー先輩……!」
「違うんですか?俺の言ってること、何か違う?…違わないですよね?ねぇ?…好きって気持ちはそんなもんじゃないですよね。俺だったら相手の好きが大きければ大きい程俺も相手と同じくらいの大きさで好きを表現しますよ?…でもあなたはそれをしないんですね?」
「…」
「…こんなの、恋人同士なんかじゃない。…ただの形だけのおままごとですよ」
「ーあなたねぇ…!!」
「は…っ、」
ー。
「………先輩?」
「…はは、はははっ、……あぁそうかも……」
「先輩…?、」
「……俺は何も大したことしてないし…なんだかんだ言って全部枷に頼ってるし…ハッキリ言って甘えてる……そうかも……そうかも……俺…たち、恋人同士…なんかじゃ、ない…かも……そう…見えない…かも……」
「………先輩…そんな、…なに…」
「……俺は、…お前のこと好きなつもりでも……やっぱダメみたい……確かに……俺…お前に世話焼かせてばっかりで…なのに俺は別に何もしてなくて……子どもだよな、……ただの」
「…、そんな、…先輩…そんなことない……ねえ、先輩?……そんなこ」
「………うん、そうかも…うん、そうなのかも……。……枷、…俺といたら駄目だよ……お前の気持ち……全部100%応えられてる気とか…俺…しないし……枷の方が……与えるばっかりで……枷の方が……負担ばっかり担ってるのかも……お前と…同じように好いてくれる人の方が……そっちの方が……全然……幸せなのかも……」
「、何言ってるんですか…!!先輩……!!」
「………はは……、………ごめん…」
「……………え?」
「………………ごめんな………枷…」
「……………え……?……」
「……………………俺………………分かんない…………………ー」
「ー」
………
ーバキッ!!
「っ!!…いってぇ〜…」
「………何てこと言ってくれてるんですかあなたは」
「何だよ…んな怒ることなくね?つか、俺がああ言ったのはむしろお前らの仲をもっと深めようとしてだなー」
「ーー出てって」
「……は?」
「ーーもういいから………さっさとこの家から出てって下さい!!」
ーーーーーー
……
ガチャ…
「……先輩…?」
「……」
「……ごめんね、先輩……」
「……」
「…もうあの人とは縁切るから…もう会ったりなんてしないから…」
「……何で?」
「……だって……先輩にあんなこと言って」
「…別に。……会えばいんじゃない」
「…………え……?」
「……どうでもいいし。……関係ないし」
「…………先輩……」
「…俺なんかじゃなくて、あの人といれば。……昔そういう関係あったんだし」
「……そういうって……。だからあれは、好きとかじゃなくて、」
「でもヤってたんだろ」
「……え、」
「………俺じゃなくても……あの人のことだって、お前抱いてたんだろ…?…じゃあ良いじゃん付き合えば良いじゃん俺関係ないし」
「…………先輩?」
「…いんじゃんあの人…俺なんかより全然…お前のこと分かってそうだし…だって高校からだし…お前の気持ちとか、…全部汲み取ってくれそうだし」
「………」
「俺じゃなくてもいんじゃね…別にあの人だって……あの人の方が…多分、……俺より全然お前のこと大切に想ってくれそうだし、……俺より全然あの人の方が頼りになりそうだしーー」
ーパシン………ッ!
…………
……
「ーえ…………?……」
「………最低ですよ………あなたは………」
「…………」
「………何で………何で……そんな酷いこと言うんですか……?……」
「……え……?」
「…………俺の…………先輩に対する気持ち…………どうして………分かってくれないんですか……?……」
「…………」
「………先輩のこと、……こんなに想ってるのに………なのにどうして、……俺なんかより……とか…、……夏川先輩のがいい、みたいな……言い方…とか……、…」
「………」
「…………どうして、そんなことばっかり言うの……っ…?、ーー………俺のあなたに対する気持ち……馬鹿にしてますか………!?」
「…、………ぁ……ちが」
「………酷い……、……酷すぎますよ……先輩………っ」
「……枷………ごめー」
ギシッ!!
後輩は、ベッドに横になる俺の上に跨り、怒った様子で戸惑う俺を至近距離で見つめた。
「………俺の想いがまだあなたに伝わってないなんて………もっと……もっと深く愛せって……そういうことですか?……」
後輩は言って、俺の横に向いた体を強引に仰向けにさせると、無理矢理シャツを真ん中から開いて、それから無造作にズボンを下げて、俺が目を開いているその瞬間に後輩は俺の胸元へと顔を埋ませ、手を強めにぎゅうぎゅうとパンツ越しにあるモノを掴んで刺激しだした。
途端に退かそうとした俺だったが、伸ばした手は呆気なく頭上へと片手一つで拘束され、逃げ場を失った俺は胸元から今度は唇に向かって口を近づけてくるそれに、ハッと気づくも抗う隙などなく、無防備なその舌は強引な舌に舐められ、激しく絡めとられそのせいで脳を少しだけぼやけさせる。
息が勝手にあがり、手が、俺のモノをさわさわと触る感触に体は熱くなって、後輩が、パンツから俺のモノを出し、直に上下に擦るそれに、俺は勝手に高まる射精感に涙を浮かべた。
ひくっひくっと嗚咽を漏らし泣く俺を、後輩は手を動かしながら上からじっと見つめ、見下ろしていた。
真剣にこちらをその強い瞳で見つめるそれに、俺は涙し、声をあげながら、俺もまた見つめ返していた。
射精の予兆に俺が顔を上へ仰け反らすようにすると、後輩はその手を早め、俺は射精の瞬間を迎えた。
びくんっびくんっと震える体に、俺ははあはあと息を乱し、後輩はそんな俺を上から見据えた。
「……あなた以外、俺が好きになるわけなんてないじゃないですか……」
「……」
「………何をあなたは勝手に、……俺の言うこと無視して勝手に…、自己解決しようとしてるんですか……?」
「……」
後輩は上から俺を見下げ、悔しいような、少しだけまだ怒ったような顔をして、俺にそう問いた。
………でも、だって仕方なかった
だって、こんなのは初めてで、どうすればいいかなんて、分からなくて、
好きなやつが、取られるかもしれないなんて、そんなこと、止め方なんて分からなくて、
だからこんなに空回って、止めるどころか逆の行動して、本当はそんな気これっぽっちもないのに、糸も簡単に他人に大事なもの受け渡そうとして、
本当は違う、違う、違う、違う、
本当は大事、大切。俺なんかより…なんて、ただの口先だけ。
本当は全部嘘っぱち、…本当はこんなことが言いたかったんじゃない、弱気になって、枷に酷いなんて言われてる俺は本当に情けない、
……嫉妬していた、…俺はあの人に。
取られるかもしれないという不安に、俺は涙していた。
本当はそう、…そう
……そうなんだ。
俺がこいつに言うべき言葉は、始めから多分そうだった。
始めから、そう、ー決まっていた。
「……………か……せ………っ、………うっ、ふ…………れ、……おれ………お前のこと…………好き……ィ…………っっ」
ようやくここにきて、いじけるでもなく、強がるでもなく、素直に言えたその言葉に、後輩は、少しだけ安堵の表情を見せて、それから優しく笑って、俺の体をーー抱き寄せた。
…後輩が怒るのも無理なかった
……好きな人を、好きな人に否定されるなんて…、…分かってもらえてないだなんて、……そんなの酷すぎる
俺はやっとわかった後輩の痛みに、涙をつー…と流しながら、体を抱き寄せられながら、胸にちくちくとした痛みが感じるのが分かった。
「………ごめん……ごめ……ん……枷ェ……っっ、ぅ………だって、……ふ、……だって……ぇっ……!、……ひっ、ひっう、…あ、あの人……うっ、夏川さんがぁ………っぅ、お、…まえのこと……っ、…す、う、すっ、…すきっ、みたいな言い方…っぇぐ、…す、するからァ……っっ!、……っれ、……おれ、は……ひっ、……どうすればいいの、か……んっ、ふっ、…分からなく、…なっ、なっちゃっ、ちゃ……っぅ、…っ……ごめん、…ひっ、なさ…っっ‥‥…どこにも…行かな、ぃで……っ……うそ……嘘……っ、全部嘘…、……っ!…あの人の、…っう、ところなんか…行ってほしくなかったんだもん……っっひ、ぅ、……い、行って、ひくっ、…ほしくなかっ、……行って、ほしくなかった、…うっ、からァ……っ!」
「……先輩………」
「……ひっ、…ぅえっ、…ひっ、ひくっ、ひくっ、……好きだもん…俺だって……ぇっっ!!、…ぅ、お前のこと……れだって、…俺だって好きだもん……っ!……怖かったんだもん……!ひっく、ひくっ、……ふぇ、…仕方…ないじゃんか…ァ…っっ!……っぅ、えぅ、うぅっ、は、…う」
「………先輩、………」
後輩はそれから、抱き寄せた俺の体を一度離し、泣きじゃくる俺の姿を見た後、その唇を、俺の顔中に押し当て、滝のように次々に溢れる終わりの見えない涙を、舌で舐めては目元にキスを落とすを繰り返し、何も言わずにそうして俺を宥め続けるのだった。
俺は声をあげ泣きながら、その優しすぎる、ずるすぎる後輩の行為に、もっともっと、更に涙を流してしまっていて、涙腺なんて最早崩壊してしまって、
俺はその日の夜、本当に涙が枯れるまで、いつまでも永遠に、泣き続けたー。
ー
「……先輩、…落ち着いた?」
辺りが大分暗くなった頃に、後輩は電気も点いていない俺の部屋のベッドの上で、仰向けになって横になる俺の上に跨った状態で、俺の顔に自分の顔を額と額を合わせるように近づけさせ、優しい声でそう聞いた。
「ぅ、…うん…、」
理性が戻って、涙も止まって、そこからくる気恥ずかしさに少しもじもじとして小さい返事なんてものを返してしまうと、後輩は少しだけその近い距離で俺を見つめ微笑んだ。
「……先輩、いつもの威勢がないですね」
「…、…ば、馬鹿……そんなこと、ないぞ……、…そんなの全然、あるに決まって、」
「…」
「………枷…、…」
「…なに?」
「……俺……のこと、…」
「…うん」
「………おれの、こと、…」
「うん」
「………………………好き?」
ーチュ
「………分かってるくせに」
「……わ、から……ねぇもん……」
ーちゅう
「……ねぇ先輩……もしかして俺のこと誘ってる…?」
「……、……なわけ…」
「……」
「…ないだろっ!ーーこの馬鹿っ!」
ちゅっ!
「ー」
「、ど、どーだ…っ!今の不意打ちだったろー!ビックリしただろーー!俺だってするしー!!やーい!」
「……」
「………、…、…」
「………クス」
「…、……な、何だよっっ、?…」
「………ほんと……可愛いですねぇ……あなたは………」
「ー、………な、なんだよ………いみ、………わかんねぇし………」
「……照れてるでしょ?」
「…、て、…照れてない」
「自分でやって、今顔真っ赤でしょ?暗くて見えないけど」
「、なわけねーだろ…馬鹿」
「じゃあ電気点けてみようかなぁ…」
「ーーあぁああ!!やめろ!!」
「……クス」
「〜」
「……先輩、……俺……先輩に嫌な思いさせましたよね……?…さっきも俺…先輩の頬を叩いたりなんて…ごめんなさい……」
「……、…いいよ、……別に、そうじゃないだろ……実際、あの人の言ってること合ってるとこも…あるし……それにぶたれるのは…当然だし…別にいい」
「…、……先輩……、…俺はそんなこと思ってませんからね…俺の方が負担とか、全然ないし、先輩だって、何もしてないわけではないのに…、気持ちの度合いが大きかろうと小さかろうと、それはこれから同じにしてけばいいだけだし、」
「……でも、…… ああ言われたら、……何か……改めて俺って……甘えてんだな…って……気づかされたよな…実際…。…何か俺……お前いないと…前まで1人でもできてたことが……なんか……何もできなくなってきたような…気がする…というか……そういうのもあるし…実際…」
「それは……俺からあなたを離さない、依存させる為の罠だって……そういうふうに思ったり…しないんですか…?」
「……そんなこと、……お前はなんだかんだ優しいから……そんなこと……全然思わねぇよ…。…俺が……ただ単に甘えてるだけだとしか……」
「……。……先輩。……言っときますけど……俺は…優しい、人間できてる、良い人なんかじゃ……全然ありませんよ?」
「…‥…え、…?」
「…‥…先輩に色々したくなるのは、…あくまで先輩だから。優しくなるのは、先輩だから。‥でも本当は優しいとか、そういうんじゃなくて、あなたを俺なしでは生きられないようにする為の、その行動の方が、大半ですよ」
「‥…‥お前は、そうやって俺のこと…慰めようとしてる?」
「ーいえ、そんな。事実ですよ、先輩は善人と悪人の見分け方がなっていないですね…。俺によく偽善者って言うくせに」
「…‥…ばっか…‥、‥そりゃ、お前はちょっと‥…卑怯かなって思う時もあるけど、…‥でも。‥…だって俺はそれでも好きなんだからさ…‥お前のこと」
「‥…‥ー」
「…‥もし、‥…仮にその、お前の言う、罠なんだったとしても…‥俺は嬉しいよ……お前が俺に何かしようと思ってくれてることなら……俺は…何だって嬉しいし……」
「……、…先輩……」
「……だって俺…………お前のこと、………………好きだから…
ーんんんっ!」
…
「……先輩が悪いんですよ」
「…んんふっ、…ぅ、は……っ、…え?」
「…先輩が俺のこと……そんなふうに言うから……」
「……え?」
「…………今日は何回ヤりますかね」
「……………え」
「今が9時ですから、まだやってない洗い物をするとして、お風呂に入るとしても10時からは余裕にベッドに横になれますよね?…ねぇ先輩?」
「……ぇ………いや………なん……かいって………何回…も……別に………しなくても……いい…ような……」
「ー何言ってるんですか、俺のこと散々喜ばせるようなことばかり言って、一回二回ヤったくらいで解放しませんよ」
「……ぇえ……っ?、…ぉ、俺は……何も……そんな……悪いことなんて……言ってな」
「ええ、勿論ですよ。とっても嬉しいことばかり言ってましたよ。だからその気持ちにこれからたっぷり返してあげようと思ってるんですよ」
「………ぇ………いや、……そ、そんなに……たっぷりいらなぃ…いらねぇから…」
「遠慮しないで?…ね、先輩…」
「ーーちょっ!!…っおまえ、洗い物とか、…するって言って…っ!!」
「とりあえず一回ヤりましょう?俺もう限界で」
「…っっな!、……ちょ……、…いつからそんなに……なって……」
「…先輩が泣き喚いてる辺りですかねぇ」
「、な……」
「またこれから先輩泣きますね〜。今日はいっぱい泣くことにもなるし啼くことにもなりますね〜〜先輩」
「……てっっめ…っ!、」
ーちゅ
「……あぁ、そう言えばあなたが俺を悪人ととらなかったことについてですが……俺は何も言いませんよ……?……だって、それは先輩が出した答えですからね……?」
「ー………え…………?」
ーそう言う、後輩の含むような、そのどこか怪しげな笑みは妖艶で、俺は暗がりの部屋の中でその顔を見つめ、
少しだけ悪い顔をした後輩の笑みに、俺は心臓をドキンと跳ねさせ、あろうことか、その表情に見惚れている自分がいることに、俺は脈拍をドクドクと早まらせ、頬を確かに赤に染めていた。
ー
プルルル…
ピッ
「ーあ、もしもし枷、昨日は佐山さんとどうなっ」
「それよりあなたに聞きたいことがあるんですが、あなたって俺のこと好きなんですか?」
「…は?」
「は?じゃないですよね、好きなんですか俺のこと恋愛感情としてそうなんですか初耳ですけどねどっちなんですかねぇさっさと答えろこら」
「何だよお前怖いな声を低くすんなよ…!ちっげーよ!なわけねぇだろ馬鹿!さ、佐山さんに聞いたの?」
「先輩のこと不安にさせた原因はあなたなんですよええ?許しませんからねその件に関しては、というかどんなお礼返してもらおうかなあ」
「ば、ばっか!、アホかお前…っ!俺があんなこと言ったのはお前と佐山さんを更に親密にさせるためだろうっ?お前のが好き好きっぽかったし、佐山さんの気持ちをよりお前に向かせるためにはライバル要素が必要かと思ったからであって、つまり全ては俺の善意からであって…!!」
「へーえそんなことで先輩を泣かせたんだあ…そんなことで先輩のこと傷つけるようなこと言ったんだあ……」
「………あのぉ………枷……さん?」
「えーっと、ゆきちゃんでしたっけあなたのすっごく好きだった付き合ってた人は」
「……え。……そうだけ…」
「えーと、ゆきちゃんって、あっ、これか、」
「ーえ!?」
「携帯に登録してありますからねぇ、あなたが前席立った瞬間に携帯少しいじってみて正解でした」
「ー人の携帯盗み見るなよ…!!そして更に勝手に見た上で登録までするなよお前どんだけだよ最低だよ…!?」
「…えーと……」
「……、……お、おいおいおいおい枷さん……?何を…企んでいるのかなぁ……あはははは」
「あっ、分かりました。今度テキトーにホモのばりタチの人たちにゆきちゃんのレイプの申請を」
「ーーおぃいいいいいい!!!!」
「あ、でもタチなんだっけ?まあいっか、掘らせるか、てゆーかそっちの方が面白そう」
「ーや、やめてくれーーー!!お、お願いしますやめてくださいごめんなさいすみません出過ぎたことをしましたすみません許して下さいタチのままでいさせてあげてくださいごめんなさいすみません申し訳ありませんでしたこの通りです何でもしますいたします」
「ーーはあああ?俺と先輩の仲を乱そうとしたやつがそんな謝られた程度で許すと思ってんのかよ」
「……………ぁの……俺は…君の先輩………」
「何人にヤらせようかなぁ〜」
「ーーほんっっとごめんなさいすみませんでしたっっっって……!!」
………枷を怒らせると怖い…
そのことを今回より知っていただけたらと思います。
ーいや、ではなくて
2人の更に深まる気持ちを今回より知っていただけたらと思います。
以上
(ちなみにその後ゆきちゃんは実質レイプ被害に遭ってません(^∇^)ご安心下さいませ♡)←当たり前
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