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51.どうやっても可愛いあなた!(甘々)
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最近先輩とは超ラブラブです。
勘違いの誕生日辺りから、いえ、夏川先輩が顔を出した辺りから、先輩は俺に可愛い行動、仕草ばかりを繰り返します。
こんなに先輩が俺のことを好いて、尽くしてくれてるだなんて、俺は本当に嬉しいです。
俺の為に泣いたり辱めも我慢したり、先輩は何であんなに可愛いんでしょうか。
先輩の元嫁がいっときやってきて大変な時期もありましたが、それも何だか俺にとっては良い方向に転がってくれて、先輩が俺のこと本当は前から…とか、そういうのも知れたので、結局やはり嬉しかったです。
悪口言ったり、たまに叩いてくるけど、俺のこと本当は好きなんだな、一応分かってたつもりではいたけど、でも本当に俺のことそんなに好きなんだな、俺のこと先輩好きなんだな、…と、
俺は、寝ている先輩の髪の毛を触りながらニコニコとしてそう思いました。
ーー
「枷ー…」
「あ、先輩おはようございます。朝食もうすぐできますからね」
「…今日なに?」
「今日も昨日と同じですよ。いつも通りです、目玉焼きとウィンナーとサラダと…」
「そうか〜…」
「先輩まだ眠い?」
「んー…、…ちょっと。」
「顔洗ったら目覚めますよ?ほら、洗ってきて?」
「お前は何でそんなに目覚めいんだよ…」
「え?さぁー、先輩が悪過ぎなんじゃないですか」
「、…なんだよこいつ……」
「ほらほら、いいから顔洗ってきて」
「…。…枷、お前さー…」
「ーえ?なに?」
「…いや、ちょっと身長伸びた?」
「え?そうですか…?」
「うん…なんかビミョーに…」
「へぇー気づかなかったなぁ、俺」
「ったく、若いのはそうやってぐんぐんぐんぐん伸びやがってさぁ」
「先輩は後は縮んでいくだけですしね」
「ーお前しねよっっ朝っぱらから!」
「はいはいはい、髪が跳ねてますよ、綺麗に可愛く跳ねちゃって…」
「…ん、ぅああっ、頭クシャクシャすんなよっっもうっ、…」
「先輩が、触って欲しそうな顔で俺のこと見上げてくるから」
「、ーはぁ…っ!?思ってないそんなこと…!見上げてない!!」
「先輩、ちょっと俺皿出したりしないといけないから、今はあまり構ってあげられませんよ、わざわざ俺の横にまで来てくれるのは嬉しいんですが」
「、…別にそんなんじゃねーし!暇だから来ただけだしッッ!なんとなくなだけだしっ!構ってとか、そんなん残念ながら俺は一つも思ってな…っ」
「あーはいはい、そうですか。じゃ、早く洗面所の方へ行ってくださいね〜はーい」
「…、…行くし、行ってやるしっ、なんだよっ…、ばーかばーか…!枷の馬鹿っ!ばーかばーかばーかっ!」
「はいはい、行ってらっしゃいませ〜」
……。
「……」
………可愛い……
先輩って……多分アレです。
外では基本つんけんしてるんだけど、特定の人に心開いたら途端に可愛くなっちゃうっていう……多分アレです。
俺が先輩をレイプした時には、こんな先輩全くいなかったし、やっぱり先輩は、それだけ今は俺に心許しちゃってるってことか〜…
俺スゴイ、ここまでできた俺スゴイ、やっぱりレイプして良かった、強姦して良かった、今ではもう先輩から俺の方に近寄ってきてくれたりなんかして、あぁ良かった、俺の行動は間違ってなかったんだな、今があるのはあの日レイプをしたからある。うん。
やっぱり欲しいものって、無理矢理強引に奪った方が、心にきゅーんとくるもんなんですかねぇ…
よく女子がそういうの好きじゃないですか、てことは、先輩もそういうの好きだったってことかな〜
も〜意外に乙女なんだから〜
本当はレイプされて嬉しかったな〜先輩〜〜
も〜〜
ー
「枷、勘違いするなよ」
「ーえ?」
「…俺は別に、お前のことは好きだが、まあまあ好きだ。すげー好きとか、かなり好き、ではない」
「…へぇ〜」
「、ぁ、朝?一々寄るのは、別に意味はなくてだな、あ、ああああれだ、あれは、気分だ、」
「気分ですか〜へえ〜」
「何だその反応…」
「いえ別に?先輩がかなり好きだろうがまあまあ好きだろうが、どっちにしても結局俺のこと好きなんだったら、そんな話しどうでも良いなって」
「……、…」
「あはは」
先輩は照れ屋です。
思ったこととか、言いたいこととかは大半言えずに逆のこと言っちゃう素直じゃない人にありがちな行動パターンです。
でもその代わり、先輩の場合顔にすぐ出るから、俺としては簡単に読み取れちゃいます。
途端に顔がすぐ赤くなったり、途端に咳き込んだり、途端にワケわかんないこと言ったり、途端に席を立ったり、途端に目が泳ぎだしたり、
先輩って本当、分かり易い。
後輩の俺の前で、顔赤らめてぎこちなく牛乳を飲んで、また俺がそれをじーと見つめていると、どれを食べようかと次は迷い、少し緊張しながらサラダを食べ、モグモグしながら顔を精一杯俺から逸らし、目を逸らして、顔を更に赤くさせて眉間に皺を寄せながら、どうすれば良いのか分からずに苦しそうに泣きそうな顔をします。
先輩って本当シャイですよね。そんなにガチガチにならなくても、普通に食べればいいのに。
俺が好きならどっちでも良いなんて言ったから、余計アレなのかな。
「先輩、早く食べて下さい。さっきから食べるの遅過ぎですよ」
既に食べ終わって、机に肘をつきながら呑気に俺が言うと、先輩は箸を持ったまま、赤い顔して無言で俺のことを睨みつけました。
そんなことされても可愛いっていうのに。てゆうか可愛いしかないのに。
そういうこと、先輩は分かってないから、流石先輩とか思ったり。
まあ本人は、ほんとに必死で俺に威嚇してるつもりなんだろうけど。
「お前、食べたなら早く流しにそれさっさと持って行けよ…!」
あぁ、始まった。恥ずかしさでたまらなくなった先輩の、どうにかして早く俺をどこかに行かせなきゃ…ていう見え見えの分かり易い仕草…
「ーヤですよ。俺、先輩が食べ終わるまでここで先輩のこと見てます」
言うと先輩は、これ以上言っても意味ないと自分で悟ったのか、何も言えずにまたまた更に俺を睨みつけて、無言でばくっと、怒った顔をして、けれども頬は真っ赤に染めて、大好きなそのウィンナーを口に頬張ってぷいっと横に向きました。
可愛いです。
悪口言ったり、慌てる先輩も大好きですが、やはり一番は、困ってどうしようもなくなって、どうすれば良いのかわからなくなって、恥ずかしくて、でも追い返せなくて、…泣きそうになって。
そんなふうに追い詰められている先輩を見るのが、俺はたまらなく好き。
これを先輩が知ったら、多分俺は相当嫌われそうな気がするから、絶対言わないけど。
だって俺は、Sなんだから、仕方ないじゃないですか。
好きな人が、自分のせいで困ってるなんて、そんなのもう、最高に嬉しいことじゃないですか。
分からない…?
…あれ、俺って少し、歪んでます?
「…っぐ、げほっげほごほっ!」
…ふふ、ーーーかぁわいい
ーー
「先輩、お風呂入りましたよ」
「おー」
先輩は、いつも通りトコトコと、お風呂場へ向かいました。
最近、そうやって歩くとこだけで可愛いと感じてしまう自分がいて、自分でも流石に怖くなります。
先輩のこと好き過ぎて、もし他の誰かに取られたら…と思うと、その時の自分が全く想像つきません。
…ええ、絶対何かやらかす自分が、自分で分かっているから、頭に描けないんだと思います。
ああ、恐ろしい。自分で自分が怖いなんて、おかしいものではありますが。
少し心を落ち着けようと思い、ソファに座って、テレビを点け、それからふと横にある先輩のいつも抱いているクッションを見ました。
それはとてもふわふわした物で、色は白、丸い形の、いたって何ら変わりないクッションです。
これを買うときには、先輩は特別欲しい様子もなく、元々これを買おうとしていたのは俺だったのですが、何故か先輩はこれが気に入っているらしくて、俺としても、まぁ買って良かったな、というか、まぁ、先輩がこれ抱いている姿見ると、何か微笑ましくなるので、まあ良かった…でしょうか。
でも、これに抱きつくなら、俺に抱きついてくれてもな…と、少し思いました。
重症です。
俺はあろうことか、クッションにまでヤキモチを妬いてしまいました。
しかもこれは、俺が一つくらい必要だろうと思って買ったクッションです。
自分で自分を嫉妬させてるんですね、俺は…。
俺は一体何をやっているんでしょう、
自分で自分の首を締めたりなんかして、まったく…。失態です。
「ー枷、風呂出た」
「あ、先輩」
「…お前は何クッションを持ち上げて見てんだよ、観察か?」
「ええ…まあ。これのどこに魅力があるのかと、少し不思議に思いまして」
「は?」
「先輩は俺とこのクッションだと、どっちが好きですか?」
「はっ!!?」
「先輩いつもこれ大事そうに抱いてるじゃないですか」
「はあ…っ!!?お前何言ってんの!?、ちょっとまじ意味分かんないぞっ?大丈夫かお前っ?、」
「え、じゃあこれより俺のことの方が好き?」
「、当たり前だろう…、…そんな、それはただのクッションなんだし…」
先輩は、少し首裏辺りを手で触って、半分呆れたように、半分照れたように、俺にそう言いました。
俺は嬉しいです。
確かに先輩の言うとおり、当たり前なのですが、それでも俺は嬉しいのです。
先輩が好きなのは俺、
俺が好きなのは先輩、
今はもうこれが、当たり前になってしまっているけれど、これって実際、すごいことなんですよね。
先輩には、長年の月日をかけて片想いをしていたので、俺にはどうやっても、いつまで経っても、先輩の口から発される“好き”は、今でも甘く、胸に響きます。
俺は一々そんなこと言わないし、それに俺は先輩みたく顔に表れないので、先輩は多分、いや絶対、俺がそんな純情な気持ち抱いてることなんて、気づいてないだろうけど。
…でも、それで良いんです。
あまりに俺が、先輩のことこれ以上好きなのバレたら、俺に勝ち目なくなるでしょう?
先輩が以前よりもっと俺のこと好きになって、今よりもっと俺のこと好きになって、もっともっともっともっと…俺のことが大好きになったら、その時は、…先輩に言っても良いですよ。
俺はあなたのこと、こうやって話している瞬間だって、好きだというその想いを、静かに心の内で…募らせているんですよ。
俺以上にあなたのことを好きだというやつはいない。
俺があなたを好き過ぎて、愛し過ぎてしまっているから、俺以上、これ以上に、あなたを好きだと言う人は、これから先もずっと…現れることはないでしょう。
先輩を沢山愛してあげる
先輩を沢山抱き締めてあげる
先輩には、俺は常日頃、多分困らせるようなことばかりしてるから、その代わりに、沢山の好きを、あなたにあげます。
あなたが恥ずかしがって、何も言えないのなら、俺はあなたの目を真っ直ぐに見つめて、言ってあげましょう?
あなたがあまり言えない分、俺があなたに沢山囁いてあげる。
俺、こういうこと言うのは、得意なんです。
「先輩……、………俺も好き。」
見た目には、きっと分からない。
でも本当は、好きをこうして先輩に伝える度、俺はとんでもないその胸の鼓動に支配されて、本当は胸を高鳴らせているんですよ。
本当は、こんなに幸せな日々が、本当は、すぐ目の前にいつもこうして、何食わぬ顔している先輩が、俺は時折、怖くて怖くてたまらない。
…ずっと続いていってほしいー
照れ屋な先輩と、少し歪んだ後輩である俺の、2人だけの甘い生活が、これからもずっと、ずっと…ー
いつまでも、
いつまでも。
ー俺は今日も、先輩に溺れています。
そして明日も、明後日も、俺は今日以上に先輩を好きになる。
先輩も俺みたく、月日を重ねるごとに、好きになっていってください
そしたら、もう先輩は、何があっても…俺のこと、絶対離したくない、絶対離さないって、そう思うようになるでしょう?
…だから、好きで、好きで、たまらなくなればいいー
俺がいないと、何もできなくなればいいー
あなたは俺を、ただ好きと、そう思うだけでいい
そうすれば、俺はきっと、あなたの傍から、…一瞬たりとも、離れたりはしないでしょうーー
これは俺の、先輩に対する、大き過ぎる大好きの気持ちです。
これ以上好きになるのは不安ですが、先輩が俺に好きと言ってくれてるんですから、俺も逃げないわけにはいかないですよね?
……先輩?…
ー
「先輩、俺今度は猫耳じゃなくてローター使いたいです」
「はあ…!?やめれ変態!ありえねぇ!」
「大丈夫大丈夫、痛くないから」
「そういう問題じゃねぇー!」
「あははは、はいはい、好きですか。照れてるんですか」
「……お前はほんとに違うからな。間違って読み取ってるからな、今お前……」
「あははは。何をそんなこと、先輩おいで」
「ーギャ…!!俺をだからそうやって抱くなよ馬鹿ッ!!俺は上司だ!しかも33のだな…、ーっておいお前聞いてんのかこの馬鹿ァーーーッ!」
「はいはいはい、暴れなーい暴れなーい」
…これらは全て、
枷の嘘ひとつない正直な想いと、枷と佐山の2人の、甘い些細な日常の一つのありふれた出来事ーー。
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