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痺れる
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手を引き寄せられ、あっという間に体勢が変わり、ベッドに押し倒される。
わかっていたことだが、アキラは慣れている。こういったことに。
女を取っ替え引っ替えしていたことも、時には男とも寝ていたことも。大っぴらに話されたわけではないが隠されてもいなかったため、そのことはよく理解していた。
でも、俺は。
「初めて、だよな?」
こんなこと、尋ねられる身にもなってくれ。羞恥で顔を朱にそめる自覚をしながら、今更取り繕っても仕方ないため、無言で頷く。
「優しく、する」
幼子をあやすように囁かれ、シャツのボタンをゆっくりと外される。
あらわになった素肌に、意外に冷たいアキラの指先が掠めた瞬間、止めようもなく声が漏れた。
「あんっ・・・」
思わず、口を手で押さえる。
「声、出した方が楽なのに」
そう言われても、無理だ。俺が自分の声の艶かしさに動揺している内に、アキラは手早く、俺の衣類を奪い去っていく。ズボンはとうにベッドの下で、器用なことにアキラ自身のシャツも床に落ちていた。
下着に手を掛けられた瞬間、アキラの手を止めようとするが、アキラに深く口付けされ、身動きすることができなかった。
「・・・はぁ、あっ、ん」
くちゅくちゅと淫らな水音を立てて、アキラの舌が動き、その動きに痺れていく。初めてのキスに酔いしれていると、気づけば、俺もアキラも一糸纏わぬ姿だった。
目のやり場に困って、思わず目の前のアキラにしがみつく。
思わぬアキラの体の熱さに、胸の奥がぎゅっと締め付けられるような感覚を覚えた。
肌と肌の触れ合いが、こんなに心地よいなんて。誰かと抱き合うなんて、今まで想像もしていなかった。今でも、アキラ以外の誰かとこうして抱き合うなんて、考えるだけで気持ちが悪い。
そう考えたら、何故か思ってもいなかった言葉が口から飛び出していた。
「アキラ、俺、お前が好きだ」
すとんと落ちてきた気持ち。するりと出てきた言葉。すべてが、納得できる気がした。
アキラ以外の誰かとこんなに深く付き合うことはなかった。アキラが自分にしか見せない姿に喜びを感じた。
そういう、ことだったのか。
「知ってたよ」
いつものニヤニヤ笑いではなく、優しい微笑みでアキラが俺にキスをする。軽いキスを何度も。
そうか、アキラは全部わかっていたのか、不思議とそれも納得できた。アキラは負ける勝負はしないタイプだ。
俺の気持ちに気づいた上で、俺が恋愛に疎いから、自分で自分の気持ちに気が付くまでずっと待っていてくれたのだ。そんなアキラの優しさにまた胸が締め付けられた。
優しい口付けは唇から離れ、首筋、鎖骨へと降りていく。乳首に唇が触れた瞬間、電気が走ったかのように体が震えた。
「ひゃ、あ・・・、ンっ」
「思ってたより敏感だな」
これなら、大丈夫か・・・アキラのそんな言葉が耳に入ってきたが、意味を理解することができない。アキラの熱い唇は、俺の体にも灼熱を移すようで、どんどんアキラに浮かされていく。
アキラの舌が俺の下腹を掠め、既に熱く張り詰めていたモノを捕らえた。
「いゃ、あァっんっ、ひゃう、や、めっ」
首を横に振り逃れようと体を捩るも、アキラに腰から下を押さえつけられ身動きが取れない。もともと、12㎝の身長差に加えて、鍛えたこともない薄い体の俺と、綺麗な筋肉がつき程よく引き締まった体のアキラとでは力の差は歴然だ。
必死でシーツを握りしめ、今まで味わったことのない快感に耐える。
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