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芸能人やプロスポーツ選手もいるって確かに聞いてたけど、こんなスゴい人までいるとは思わなかった。
「そんな隅っこで何やってんの? 1人?」
羽部さんは気さくにオレにそう言って、ソファの隣にドスンと座った。背中に腕を回され、ふわっと汗が香ってドキッとする。
TVや雑誌で何度も見て、整った顔立ちしてるのは知ってたけど、改めて間近で見ると、ものスゴく格好いい。
「ここ来るの初めてか? 連れは?」
「え、えっと、先輩はどっか、行っちゃって」
そう言うと、羽部さんは背中に回してた手で、オレの頭をふわっと撫でた。
「恋人に放っとかれたのか? カワイソーに」
大きな手で頭を撫でられ、優しいなって思ったけど、それは誤解だ、し。
「違います! 恋人じゃなくて、野球部のOBさん、です」
オレはそう言って、ぶんぶんと首を横に振った。
「オレが、どっ……ドーテーだって知って、『とびっきりのとこ連れてってやる』って言われて」
そこまで言っちゃってから、自分でも何話してるんだろうって、恥ずかしくなったけど、もう遅い。
「へぇー、お前、童貞かぁ」
羽部さんは、はははっと快活に笑って、その笑顔のまま「可愛いな」って言った。
可愛い、って。誉め言葉じゃないだろうと思うのに、間近で面と向かって言われると、カーッと顔が熱くなる。
ガウン1枚しか着てないのに、体温が更に上がった気がして、はぁ、と熱い息を吐いた。
と、いきなりくいっとアゴを掴まれ、上を向かされた。
真っ黒な目にじっと見つめられ、ドギマギして目を逸らすと「ふーん」と見透かしたように笑われた。
「は、羽部さん……」
思わず名前を呼ぶと「しーっ」とたしなめられる。
「ここは、名前も肩書も何もいらねー場所だぜ」
それ聞いて、OBさんもそんなこと言ってたなって思い出した。芸能人やプロのスポーツ選手なんかもいるけど、ガウン着てればみんな仲間だ、って。
「あ、じゃあ……」
何て呼べば、と訊く前に、いきなりぐいっと抱き寄せられた。
鍛え上げられた胸筋の覗く、シャンパンゴールドのガウンの胸元に、ぶつかるように縋り付く。
わっ、と思った時にはたくましい腕に強く抱き締められていて――お尻を丸く撫でられた。
「あっ!」
とっさに声を上げても、羽部さんは気にしない。
周りの誰も、オレの方を見ない。店内のあちこちに置かれたフラットなソファの上で、みんなそれぞれ夢中になってて……。
お尻の谷間から穴にかけて、太い指が這わされた。
穴の周りをやわやわと撫でながら、耳元で「ここは?」って訊かれる。
「こ……」
ここは、って? 訊くより早く、耐え切れなくなって「んっ」と声を上げると、掠れた声で笑われた。
「敏感じゃん」
って。カーッと頬が熱くなる。
同時に思い出したのは、ここに来る前に受けた性病検査の、問診票の設問だ。
性体験の有無や病歴の他に、「肛門性交の経験はありますか?」っていうのもあった。
羽部さんの言う「ここは?」って、多分そういう意味、だよ、ね?
「んっ、ない、です……っ」
くりくりと指先で刺激され、息を詰めながら答えると、オレを抱き締めてた腕が緩んで、また上を向かされた。
さっきよりも顔が近くて、ますます格好いいなと思って、恥ずかしくてドギマギして視線が泳ぐ。
そしたら今度は、太い親指ですうっと唇を撫でられた。
「キスは?」
って。
そんな経験すらないの、おかしいかな?
だって、ずっとオレ、野球漬けで。ろくに女の子と喋った記憶もないんだけど。
「……ないです」
耳が熱い。
恥じ入りながら答えると、ふふっとまた笑われた。
その笑みを刻んだ唇が、いきなりぐっと寄せられて、オレの唇にちゅっと触れる。
えっ、と思った次の瞬間、唇の間からぬめった何かが捻じ込まれた。
「んっ」
ビクン、と体を震わせたけど、しっかり抱き締められて身動きもできない。
捻じ込まれたのが羽部さんの舌だ、と気付くまで数十秒。それまでの間に、舌も歯茎も頬も上アゴも、ぐるっと一通り舐められた。
これ、キスだ――と気付いた時には、舌を絡め取られてて、息も奪われて、くらくらにされてしまってた。
ますます体温が上がった気がして、ぞくぞくと背中に戦慄が走る。
何でキス? 何でオレに?
不思議に思ったけど、訊く暇もなかった。ぐるっと視界が回って、どさっとソファに押し倒されて。
格好いい整った顔が、オレを上から見下ろした。
「は……」
羽部さん、と呼びそうになって、慌てて口を閉じる。
名前も肩書も今はなくて。その閉じた唇に、もっかい彼の唇がゆっくりと近付く。
何でキスを、とやっぱり思ったけど、拒もうとも思えなかった。
はあ、はあ、と息が上がってて、頭の芯がぼうっとしてて。深く考えらんないまま、二度目のキスを受け入れる。
甘い唾液と共に肉厚の舌が挿れられて、くちゅりとかき回された。
温かい大きな手が、お揃いのガウンの胸元に滑り込み、ゆっくりとはだけながら、オレの胸を撫でていく。
コレ、何だろう? 何でオレ、こんなことになってんの?
ぼんやりと疑問に思うけど、なんかもう、どうでもいいやって気になった。
憧れのプロ野球選手に、胸を押し撫でられ。唇を奪われて、気持ち良くて。頭がぼうっとして、身体が熱い。
肉厚の舌に乳首を舐められて、「ふあっ」と高く声が出る。
「感度いーな」
ふふっと笑う声がスゴく色っぽくて、オトナの男だなぁって感じだ。
帯で軽く結ばれただけの、ガウンの裾が羽部さんに割られる。
その下は勿論、何も着けてなくて。
「勃ってんぞ」
はしたなく勃起したモノを、からかうようにするっと撫で上げられて、ビクッと腰が揺れた。
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