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タイムリミット
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──どこかで僕を呼ぶ声が聞こえた気がした
「っ、」
ガバッと飛び起きるとチカチカと頼りない街頭の光が目に入る。
……どれだけの間眠ってたんだ、僕は…
突然起き上がったりなんかしたからすぐに目眩が襲う。
海岸の方に視線を移したら太陽は沈んで見えなくなっていた。まるで海に呑み込まれてしまったみたいだ。
「来なかった、か…」
当たり前だ それでいい
このまま僕に関わらない方が
…きっと君まで巻き込んでしまうから
未練がましく君にしがみつくのはもうやめよう
もう引き止めたりはしない 僕に縛りつけたりなんてしないから
その為に、君への想いは全部ここに捨てて行く
僕のことも過去の記憶も背負っていくのは僕一人だけで十分だ
──だから後悔なんてないよ
「……時間切れだ、」
その時、針を刺されたような鋭い痛みが心臓を貫いた。
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