アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*
-
「今日、俺遅くなるから」
蓮斗にそう告げられたのは、放課後。
一緒に帰ろうかと荷物をまとめていた時だった。
話を聞くと、中学の時の友達と遊ぶだとか。
中学の時、蓮斗の周りに良からぬ連中ばかり集まっていたのを思い出し、なんとなく心配だったが「そんなに気になるなら晶も来る?」と誘われ、咄嗟に首を横に振ってしまったのだ。
というわけで、今日は久し振りの一人だ。
蓮斗と別れた俺が珍しかったようで、何人かのクラスメートに寄り道していかないか誘われたがとにかくゆっくり休みたかった俺は真っ直ぐ帰ることにした。
途中でコンビニに寄り、心のおやつを買った。
別に心は根に持つようはやつでもないが、それでもなにかしてやりたかったというのが兄心というやつか。
あんなショック受けた心を見たら、どうしようもなくなってしまうのだ。
昔からだ。
蓮斗は俺に弟に甘すぎると何度か指摘してきたこともあった。
家に帰ってくると、案の定誰もいなくて。
鍵を使い家へ上がった俺。
2階の心の部屋の前。
袋のままお菓子をそっと置いた。
前よくこの菓子を食っていたが、今でも食べてくれるだろうか。
そんな今更な不安を思い浮かべながら。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 24