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天涯孤独の幼馴染
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幼馴染の親が死んだ。
土砂降りの夜、当時中学生だった幼馴染を迎えに行っている最中、交通事故に遇っただったそうだ。
幼馴染の両親とは、俺たちも家族ぐるみでよく付き合ってたものだから「なんであんなにいい人たちが」と泣いた。
でも、それ以上に衝撃だっただろう幼馴染は通夜のときも葬式のときも涙一つ零さず、ぼうっとその場に佇んでいて。
その夜、明かり一つついていない幼馴染の部屋から聞こえてくる泣きじゃくる幼馴染の声を聞いて俺は覚悟した。
こいつは、俺が守る。と。
具体的にどうするかとか子供だった俺の中には漠然としたものしかなかった。
けど、弱々しい幼馴染の姿を見て俺はそう決意した。
それから数年後。
親戚とも疎遠で天涯孤独になってしまった幼馴染の我孫子蓮斗は今うちで暮らしている。
あの頃、両親が亡くなったばかりで路頭に迷った我孫子に「うちに来い」と言うのは些か勇気が必要だった。
それでも、今、すくすくと育った蓮斗は昔よりも逞しくなり、今ではもう成績も俺よりも優秀で見違えるようだった。
一つ、あることを除いては。
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