アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
桜の散った跡。
-
それから約1ヶ月経った。
この環境に慣れるのに必死で、1ヶ月なんてあっという間だった。
そして放課後暇な僕は、校舎を覚えようと回って見ることにした。
工業高校は教室がやけに多い。
実習室や木工室、しかも全てが大きい。
今更覚えられる気がしなくなってきた…
だめだ、少し休憩しよう。
人の少なくなった廊下を歩く。
そうして裏庭に出る、何も纏うものがなくなった桜の木の下に、ピンク色の絨毯ができる。
ベンチがあって、そこに座っていたのは担任の藤原先生だった。
先生は煙草を吸っていて、なんだか近寄れない、こっそりと覗いている形になってしまった。
先生って、煙草吸うんだなあ…なんだか綺麗に見える…なんて思いながらじっと見てたら、急に振り返った先生と目が合った。
先生は少し目を見開いたあと、首を傾げながら訊いてきた。
「こんな時間に…どうしたんですか?」
「あ…えっと……な、何でもないです!」
「えっ、ちょっと!」
綺麗に見えたなんて言えない!
なんだか盗み見していたことが恥ずかしくなって走って逃げる。
なんだろうこの変なドキドキ…
それから家まで帰って、ベットに横になる。
先生の煙草を吸う姿が、頭から離れない…
なんか僕、気持ち悪くないか?
こんな気持ち知りたくない…僕はこの気持ちを否定するように眠りについた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 61