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俺ができること。【大輝目線】
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先生にも藍にも、すごいことを言ってしまった…
布団に潜り込み悩む俺。
「あーあ…はぁ…」
確かに、藍とは付き合いたい。
でもきっと、藍の幸せはあの先生の近くにいることであって、俺と一緒に居ることではない…自分で言ってて悲しくなってきた…
だって先生…絶対藍のこと好きじゃん!!
手を伸ばせば抱きしめてやれるのに、それをしないなんて、先生は馬鹿だなあ…
俺ができることって何だ?
藍を励ますこと?先生を説得すること?
いや、そんな小さく努力するよりも、もっと手っ取り早く…2人を……うん。これしかないな。
藍に嫌われるかもしれないし。
これは最終的に先生次第だからな…
俺はこの作戦を、2週間後に決行することにした。
藍は、だいぶ落ち着いてきたようだけど、たまに変になる。
「やっぱ僕みたいなのが先生を好きになるのが間違いだったんだ…」とか「あんなの高望みだ…」とか。
鬱っぽくなる、こんな藍はもう見たくない。
意を決して、藍を先生の居る化学資料室の前まで連れてきた。
「藍。告白してこい。」
「え!?しっ、しないよそんなの!」
藍はやっぱりそういうと思ってた。
こないだので完全に自信を失ってたし。
「あー、やっぱり?」
「わかってて連れてきたの?」
「うん」
「どうして?」
「だって、先生の本音、聞きたいだろ?」
「…そんなの聞いたって…どうにもならないよ…」
「そんな弱気になるなよ…」
先生絶対お前のこと好きだぞ。とはまだ言ってやれないけど、それはもうすぐわかる。
「藍!!」
このくらい大声出せば聞こえるだろ。
「なっ、なに、声大きいよ大輝くんっ」
わざとだけど。
「俺、藍のこと、やっぱり諦められない…付き合ってくれ…」
この気持ちに嘘はないんだけどな…
資料室の扉に両手をついて藍を追いやる。
段々と顔を近づけて行く。
「え!?、ちょっ、嘘だよね!?だってあれ以来何もっ、て、うっ!大輝くん?いっ、いやだあ!!!」
ちゅっ
ドンッ!!
きたきた。
「何してんだお前!こいつはそうやって汚して良い奴じゃないって言ったろ!…お前がそんななら、俺が貰っちまうぞ…………………あ?いや、違う。今のは間違えだ。」
「ぐすっ、うっ、先生…?」
やっぱな…
「間違いだったら、俺が藍とキスしてようが関係ないですよね。」
「…泣いてんじゃねえか。」
「はい。先生のせいです。」
「………は?」
「先生、藍が俺とキスしてるの、どう思いましたか?」
「……別に何も思わねえよ。」
「じゃあ、質問を変えます。先生がこないだキスしてた…えーっと」
「……裕基?」
「そう、裕基さんが他の男とキスしてるのを見るのと、藍が俺とキスしてるの、どっちが嫌でしたか?」
「…大輝くん、どうしたの…?」
俺は藍に向かってしーっとだけ言った。
「裕基さんのを見ても平気なのに、藍がしてるのは嫌じゃなかったですか?」
「何が言いたい…」
「先生、藍のこと好きでしょ。」
間違いない、先生は藍のこと、絶対好きだ。
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