アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お昼休みとお昼ご飯。
-
「あっ、清水くん!」
「あ…こんにちは…」
あれから青柳先生は、気まずさを感じないのか、とても話しかけて来るようになった。
「こんにちは、突然なんだけど、清水くんって藤原先生と仲が良いよね?」
「えっ?」
なんでそんなこと…
「なんかよく一緒に居るなあと思って…ほら、藤原先生ってかっこいいしモテるし、完璧すぎてあまり近寄れなくて…」
へへっと苦笑いする先生は、特に僕たちを怪しんでいるようではなかった。
「ああっ…そうですよね、前にテスト勉強教えてもらった事があって、それで…よく話すようになりました。」
嘘はついてない、よね…
「そっか…」
キーンコーンカーンコーン
「あっ、じゃあ、また。」
「はい、また…」
はあっ…息が詰まる…
まだ碧さんに言ってないという後ろめたさもあってか、青柳先生と話すのは妙に疲れた
だから早く言ってしまおうと、碧さんの元へと向かったんだ。
コンコン
「はい?」
「こんにちはっ」
「お、藍か。」
「碧さんは折角のお昼休みもここで良いんですか?」
ここはいつもの資料室、碧さんはだいたいここにいる、いない時は中庭、行動パターンがものすごく少ないからわかりやすい。
「いいんだよ、藍も居るし。」
「まあ…そうですけど…」
「…ん?どした?」
「あ、えと…なんでもないです」
あれ?どうしてだろう、言えない。
口に出そうとすると詰まる。そのくせ顔は無意識に愛想笑いをする。
嘘をついているみたいで、心がざわざわした。
「そうか…」
「あ、それより、お昼ご飯食べないんですか?」
「んー、めんどくさい。」
「えっ、食べてないんですか!?」
「うん」
「だめですよ食べなきゃ!」
「えー…」
「これ!僕のあげますから!」
「良いよ、藍がそれ以上痩せたら困る」
「えっ、あ、じゃあ…僕、買ってきます!」
と、勢いよく立ち上がった
「ちょっ、待て待て、落ちつけ」
手を引っ張られて、元の位置へと戻る
「でも…」
「心配し過ぎだって。俺も大人なんだから腹へったらちゃんと食うからさ…けど、今日はまあ、藍にしたがって買ってくるから、待ってて…」
ちゅう
「んっ、ちょ、碧さんっ…」
ちゅっ、ちゅ…
「ん……ぷはっ」
「じゃ、行ってきます。良い子にしてろよ。」
にやっと笑って手を振る碧さんに、息切れ混じりで返す
「…行って、らっしゃい…」
なんでいつもこうなんだ…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
48 / 61