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立入禁止の扉。②【青柳目線】
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それからだ、僕が2人の行動をよく観察するようになったのは。
特に、藤原先生。
もし、本当の性格があちらなのだとしたら、僕達は騙されていたことになる。
清水くんは最初からそれを知っていたのだろうか?
表だけを見て騙されたりはしていないだろうか?
まだ少し暑いこの時期、皆がネクタイを外すのに、藤原先生は外さない。
それが妙に気になって、ついつい見てしまった。
「何か…?」
見過ぎたようで、話しかけられしまった
「あっ、いや、暑くないのかなと…」
「ああ…これは、下にネックレスつけてるんです。生徒にバレたら何か言われそうで…」
そう言って苦笑いする藤原先生は、いつもの態度となんら変わらなかった。
「そうだったんですね」
会話はたったのそれだけ。
意気地なしの僕には、何かを問い詰めたりすることはできない、だから清水くんのところへついつい向かってしまう。
そうして気づいた、清水くんもネクタイをしていることに。
「清水くん、暑くないの?」
首元を指差して言う。
「あ、これは……先生誰にも言いませんか?」
「ん?清水くんの頼みとあれば。」
「怒ったりも…?」
「大丈夫だよ」
「…えっと…これ、付けてて…」
「!」
見せてくれたものは銀色に光るネックレス。
そして思い出されるのは藤原先生との会話、実物を見たわけではなかったけれど、今、はっきりと確信してしまった。
2人は、恋人だったんだ。
それからはもう、僕の行動は早かった。
清水くんを手に入れる方法を、見つけてしまったから。
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