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最悪な日?③
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「ぷはっ…はあっ」
長いキスが終わって、いやらしく唇を舐めたと思ったら、碧さんはにやにやしてる。
「えろいな…」
「僕のせいじゃっ…んんっ」
もう、息できないっ
苦しみに耐えられず碧さんの肩をとんとん叩く。
「ふっ……はっあ」
やっと離してくれた…
「なあ…さっきからおまえが可愛く見えて仕方ない…」
「えっ…?」
「会えないとき、今なにしてんのかなーとか、どこにいるんだとか、なんもされてないかとか、死ぬほど考えてて…怖かった。お前の方が何倍も怖い思いをしたはずなのに、お前がもしかしたら離れてくんじゃないかって……本気で怖くて…」
あ…碧さんの手、震えてる…
僕はその震える手をぎゅっと掴んで、碧さんの胸に寄りかかった。
「どこにも行きません…僕の帰る場所は、此処ですから。」
確かな声で、彼の心に届くように。
もうこの人が、独りぼっちにならないように。
「戻ってきてくれて良かった…」
そう泣きそうな声で言われると、僕の胸はきゅうっとなる。
「僕も…碧さんが来てくれて良かった…」
強く見せかけてきたあなたの弱さを、僕は知っているから。
抱きしめられた身体はあたたかくて、離れる気にならなかった。
どのくらいここに居たのかはわからないけど、外は真っ暗で、最初に言葉を発したのは碧さんだった。
「……今日、俺んち来る?」
「良いんですか?」
「寧ろ来てほしいくらいだ。」
「じゃあ…行きたいです」
「ん。」
「えっ、わっ!」
返事をしたかと思えばすぐに僕を抱えたまま立ち上がった。要はお姫様抱っこというやつだ…
「かえろ。」
「は、はい…でもこれはっ…」
「なに、嫌なの?」
「やっ、違くてっ!」
「…?」
あ、早く言えって顔してる…
「はっ、恥ずかしいっ…です…」
尻窄みになる僕の声、そして赤くなる顔、ただでさえ恥ずかしいのに、もっと恥ずかしい…
碧さんは驚いた顔をして、急に笑い出した。
「…ははっ!」
「なっ、なんですか…もう…」
「いやっ、やっぱりかわいいなって」
「かわっ!?」
「ますます家に連れて帰りたくなった」
「ええ!?」
碧さんのツボはよくわからないな…
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