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ラムネ
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「今年の夏も、終わりだなーっ」
「…そうだな」
俺が明日去るというのに、
顔色一つかえなかった。
あの日が、俺には忘れられない
キスをして、一晩中交わったあの夜のことが。
アレ以来、キスもセックスも
なにもしてない
少しだけ、寂しかった
いつものようにゆーたはラムネを一気に飲み干す
俺は、いつも遅い。
ビー玉が口の部分を塞ぐのだ
「……ここ」
ゆーたがラムネ瓶の窪みを指差す
「…?」
頭にはてなを浮かべた俺に苦笑した
「ここを、下に、する
んで、ビー玉、引っかける」
不器用ながら、一生懸命説明してくれる
ここ、そんな意味が…
今まで指の位置的な何かかと思ってたわ
言われた通りへこんだ部分を下にしてそこにビー玉を引っかけて瓶を傾ける
そうすれば、ビー玉は落ちてこなかった
「ゆーた…っ!」
嬉しくて、ばっとゆーたの方を見れば口づけられた
あの日以来のキスだった
____最後のキスはラムネ味だった
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