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悶々とする気持ち
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「隼人、ごめん!大丈夫?」
ルイは、お母さんを追い出すのに成功するとすぐに俺のもとに駆け寄って、再びティッシュで服の制汗剤を拭き取る。
だけど、もう下まで浸透してしまっているため、意味がない。
「だいじょばない…てか、シャワー借りて良い?通り抜けちゃって、気持ち悪い。」
「うん、全然良いよ。じゃあ、先行って来なよ。片付けはしとくから……あと…」
ルイは、何か思いついたようにクローゼットを漁りはじめる。
「はい!シャワー浴びたあととりあえず、これ着ておいて。」
渡されたのは、ルイの下着とハーフパンツとTシャツ、それとバスタオル。
特に色気のない極々シンプルなやつ。
「おお、サンキュ。」
俺は、素直に受け取るとそのまま風呂場に直行した。
制汗剤で濡れた服を急いで脱ぎ、シャワーを浴びる。
ふぅ。
嵐が過ぎ去ったような気分だった。
疲れた。
とにかく、疲れた。
本当は勉強しに来たはずなのに………
なんで、こんなことに…
んー……
ってか、結局マスターベーションってなんだったんだ?
小さくなったソレを見つめる……
すると、一連の出来事を鮮明に思い出してしまって、シャワーを浴びたまま叫ぶ。
俺は、何思い出してんだ⁉︎
あり得ない、あり得ない、あり得ない。
二度目の失態。
ホント、恥ずかしい。
一般高校生って、あんなこと普通にするのか?
自分が性に関してあまりにも無関心なことは知っていたが………
サルから押し付けられたエロ本読んでも、うわぁ女の人の身体ってこんなフォルムなんだとか
ミロのヴィーナスとは、やっぱり違うなとか
何処かしら、美術の知識と結びつけてしまい、だから興奮するということはなかった。
それに、女性の裸体ならねぇちゃんのクロッキーにもあったし。
あまりにも、見慣れてしまっていたせいか?
だけど、それなら、ルイは………?
…
……
……………
分からない。
意味不明。
自分が興奮する意味がわからない。
媚薬の効果のせいもあるだろうけど、それ以上にルイなら良いと思っている自分もいることに疑問を抱く。
たぶん、その感情は他の誰でもないルイだからこそ感じるものなんだと思う。
ルイじゃなきゃ、ヤダ……
そう直感で思った。
じゃあ、なんで?
どうしてそう思う?
そう感じるの?
自問自答を繰り返しても答えは見つかりそうにない。
どの説も、理性の名のもとに削除されていく。
残ったものは何もない。
ただの一つもない。
なんだよ、これ。
その自問自答は、モヤモヤする気持ちを増長させ、苛立ちが増すばかりであった………
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