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帰り道
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先輩の視線に耐えかねていると…
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。隼人君の検査も終わったし。」
海斗さんがぽんと手を叩き、その場の雰囲気が少しだけ緩む。
声の質のせいなのか、何故か海斗さんの言葉には場を和ませる力があるようだ。
それは、夜鳥先輩に良く効くらしい。
さっきまで、突き刺さるような視線を向けていたが、諦めたように夜鳥先輩はフードを目深く引っ張った。
「あれ?ルイのは?」
検査って、俺だけなのか?
「ルイ君は、健康そうだし、さっきの隼人君の会話で問題なさそうだったから、検査は無しだよ。」
俺は、納得いかないように首を傾げたが、ルイは嬉しそうに笑った。
「よかった。それじゃ、帰りましょう!」
ルイは、いつもより少し高めの声で言った。
明らかにテンションの上がり方がおかしいんだが…。
そんなに検査受けたくなかったのかな?
別に検査とか嫌いという記憶はないけど…
そう思って、疑問をそのままぶつけてみると…
解答は…
「隼人と離れたくないから。」
「なっ!?」
その言葉に、俺は頬を紅潮させたままで、帰る羽目になってしまった……
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