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2.見えない終わり9*
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高いところから落ちるような堪え難い快感が僕を包み込む。この瞬間をずっと待ちわびていた。溜まっていたものを、心の葛藤と一緒に吐き出してしまえる瞬間を。
前に集中していた僕は、後ろにまた中出しされたことなんて気にならなくなっていた。
「はぁ……はぁ……っ」
勢い良く達して、流石に疲れた。できることなら、ここで休んでから外に出たい。
だけど、そんなことをすればまた荒川さんに犯されるに決まっている。僕は自分を奮い立たせて乱れた服を整えた。
「お前のションベンと精液、ちゃんと拭いてけよ」
「……はい」
荒川さんに言われるまでもなく、トイレットペーパーを手にとって、汚したところを拭きとる。自分の出したものの後処理といえども、ひどく惨めな作業だ。
荒川さんの前で放尿させられたことや、2回も中出しされたこと、今行われたことの全てが蘇ってくる。何より辛いのは、僕が荒川さんに挿入されて気持ち良くなって、最後には達してしまったことだった。
僕はこんなにも弱い人間だったのか。僕は栗原が好きなんじゃないのか。
本当に栗原のことが好きなら、嫌々荒川さんの言いなりになったとしても、快感を覚えたりなんかしないはずだ。
汚れを丁寧に拭きとりきっても、今ここで行われたことはなかったことにはならなかった。最後に便器の中に紙を投げ捨て、流しても、言い知れぬ虚しさは僕の中に留まっている。
「お前は俺のものだ」
荒川さんは気持ち悪いほど甘ったるい声でそう言いながら、僕の頬に手を添えた。僕はといえば、その体温の生温さに身体が凍りついて、逃げることさえできない。
「僕は……あなたのものにはなりません」
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