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3.言えない気持ち12*
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僕にはわからない。何もわからない。
何も、わかりたくない。
「……っ、げほっげほっ……」
僕の首元が解放されると同時に、荒川さんが僕の中に放出した。徐々に思考が戻ってくる。……そんなすぐに戻ってこなくても良かったのに。
達したのは荒川さんだけだから、もちろん僕の欲望は収まっていなかった。いつもは服を着る前に自慰で収めるところだけど、今日はそんな気分でもない。
僕は荒川さんに続いて、自分の服を手に取った。
「今日はイかなくていいのか」
僕の股間を見て嘲るように笑っている荒川さんに適当に頷いて、シャツに腕を通す。
今日はついに、荒川さんが暴力を振るってきた。命の危険まで感じさせられた。ただ犯されていただけだった今までとは、訳が違う。僕の中では、怒りと悲しみの間に1つの決意が芽生え始めていた。
栗原に、告白しよう。
何か行動を起こさなければ、ずっとこのままだ。僕にはもはや、失うものなんてない。無い可能性にも、賭ける価値はある。
同性に告白するなんて気色悪いと栗原に嫌われたなら、もうどうにでもなってしまえばいい。だけど、もし栗原が僕を受け入れて、正式に交際してくれたら、少々周りにバラされたところで問題はないだろう。もちろん、その可能性は限りなくゼロに近いし、付き合えたとしても周囲にドン引きされるとは思うけど。
とにかく僕は、こんな毎日から解放されたいのだ。
僕はエプロンスカートを脱ぎ、自分の服を着ると、すぐに荒川さんの部屋を後にした。
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